Now,Translating | 主夫の、-Villa-

Now,Translating

 先日購入した、Theobald Boehmの“THE FLUTE AND FLUTE-PLAYING”は、鋭意翻訳中でございます。
 折しも、子ども達は夏休みの宿題の、追い込みの真っ最中。
 その横で、僕も英文と格闘している。

 ベームの本から英文を1センテンスずつノートに書き写し、辞書で英単語を引いて意味を調べ、訳文してノートに書き込む。まるで、学生時代の「Reading」の勉強である。懐かしく思い出してしまうなぁ。

 でも、学生時代の勉強のようにスラスラとはいかないね。学生時代のそれは、教育的な素材、つまり「教材」で、英語の勉強用に用意された英語の文章だから、素直な英語が並んでいるのだ。

 ところが、このベームの本はそうではない。ごく普通に書かれた「英語で読むヒトのための英語の本」である。
 女房によれば「英米流の『文学表現』で書かれている」らしい。だから、文章が倒置していたり、やたらと“,(カンマ)”で囲まれた長いセンテンスの文章が続いているのだ。

 そして、ドイツ語から英語の翻訳であることも訳し難い原因の1つだろうと思うのだ。ドイツ語に忠実になろうとして、微妙に変な英語になっているような気がしないでもない。

 テクニカルタームはそれ程難しいことはないし、フルートを吹くヒトなら、意味を想像できるだろう。だが、捏ね繰り回した表現なのでサッパリ解らない。主語、動詞、目的語、述語、副詞、等などを考えながら、なるべく意訳しないように訳文を書き連ねている。

 だが、英語の本の「体裁」にはちょっと参った。日本でいう「あとがき」が、本文前に書かれているのだ。
 最初に「出版社の挨拶」が書いてあった。次に「第2版の挨拶」が書いてあって、やっと「目次」に辿り着く。挿絵や写真のインデックスがあって、その次には「翻訳者の挨拶」が書いてあった。ドイツ語から英語に翻訳されたからである。そしてようやく本文に辿り着く。
 ここまでのページはおよそ30ページあまり。

 僕も薄々気が付いてはいたのだが、バカ正直に「出版社の挨拶」から訳し始めたのだ。
 だが、あまりにも自分の英語力の無さを省みさせられて、最初からの翻訳は断念した。あまりにも訳するのに時間が掛かり過ぎなのだ。
 今、必要なのは「G♯キー」についてである。本当は、音孔の位置決定くらいからと思ったが、必要に応じて立ち戻ることにして「G♯キー」の部分から訳すことにしたのだ。

 そんな風なので、遅々として進んでおらず。
 “Open Gis Flute”の次章は、完全に遅れている状態。
 ご容赦を。m(_'_)m

 でも、面白いです。
 ベームの息遣いが感じられて。
 とりあえずは「G♯キー」を訳し終えるところまでは頑張ります。