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私の三国志好きは、お父さんの影響です。

 

 

きっかけこそは国語の教科書でしたが、お父さんが北方謙三の『三国志』を読んでいたのも私が中国史オタクになった理由の一つでしょう。

 

 

「文章を書く時は特定の誰かを思い浮かべて書くといい」つまりペルソナをイメージするといいと言われていますが、私の場合は自分のお父さんをイメージしながら作品を書いていることはものすごく多いです。

 

 

私はお父さんにとっての北方謙三になりたい。

 

 

北方謙三は一般に「ハードボイルド作家」と呼ばれている人です。

 

 

「お父さんと北方謙三」のような関係を、私も自分の読者とは築きたいとずっと思っていました。

 

 

それでも周りからの見られ方はどうにも上手くコントロールできず。

 

 

お父さんのような人たちから注目されることはあっても、いつも「娘」のようになってしまう。

 

 

あくまでも私はお父さん「のような男性」をイメージしているだけであり。

 

 

ペルソナとしてはお父さんだけど、それは読者と父娘の関係をイメージしてるわけではなく。

 

 

私は読者と「40代以上の男性と北方謙三」のような関係を築きたいんです。

 

 

なんだったら一緒にウィスキーを飲んで語らう関係(私お酒飲めないけど)。

 

 

結構長いこと、私の理想とする「鈴木詩織像」と、ファンを自称する人たちのイメージのギャップに悩んできました。

 

 

知らない男性に娘のように扱われても、最初こそはありがたいけどだんだん「私は娘じゃねぇ」という気分になってきてしまう。

 

 

それに「娘」として扱われて尊重されるのであれば問題はないけれど、私を「娘」として扱う人たちって私が作品を販売しても「すごいですね」「素敵ですね」「よく頑張ってますね」と言われるだけで、相手にされず、作品も売れませんでした。

 

 

作品に価値がないと思っている人からかけられる褒め言葉は苦痛でしかありませんでした。

 

 

「褒めているだけ」なんて、別に私のことを尊重しているわけでもなんでもなく、むしろ馬鹿にしているのに等しいのに。

 

 

世の中には「慇懃無礼」という言葉があることをもう少し知って欲しかったです。

 

 

そんなイメージのギャップに悩んでいた私にとって、先日のビューティージャパンでのカメラマンの三村正人さんによる「見せ方講座」はとても参考になりました。

 

 

さらに三村さんには、私の思い描く鈴木詩織を撮影してもらいました。

 

 

ハードボイルドで知的で、クールで色っぽい。

 

 

三村さんのおかげで写真の中では私のイメージする「作家鈴木詩織」になれました。

 

 

本当に長いこと、自分のイメージと自称ファンのイメージとのギャップに悩んできましたが、ビューティージャパンでの挑戦をきっかけにもっとしっかりとした「鈴木詩織像」を構築していきます。

 

 

かつての自分の敗因は見せ方にもあったと思います。

 

 

だからこそ、雪辱を果たすためにもしっかりと鈴木詩織のキャラクターを作っていかなければ。