「KDPに挑戦したいけど、自分の本にいくらくらいの値段をつけたらいいのか分からない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

 

 

私も初めてKDPをやった時には値段についていろいろと悩んだものです。

 

 

Kindle本の値段の相場についてこの記事では考えていきます。

 

 

 

 

おばけくんぶっちゃけ相場なんてあってないようなもの

 

最初に言ってしまうとkindle本の値段に相場などあってないようなものです。「これくらいの分量にいくらくらい」と言っている人はいないわけではありませんが、「こうしなければいけない」というものは一切ありません。

 

 

一応KDPセレクトに登録しkindleアンリミテッドで読まれた場合、1ページあたり約1円の収入が得られますが、だからといってそれが「一冊の本の価値」であるわけがないことくらい多くの人が理解できると思います。

 

 

本の価値が「1ページあたり約1円」を基準に定められるのであれば、本当に「価値ある本」などこの世に存在しないことになります。一冊の本の価値は長さによって決められるわけではありません。

 

 

1000文字くらいの作品を1000円で売る人もいれば、10万文字くらいの作品を100円で売る人もいます。値段のつけ方は人によって大きく異なり、もはやKDPの世界に「相場」なんてものはないものだと考えた方がいいと思います。

 

 

 

 

 

宇宙人くん結局自分が自分の作品にどれくらいの価値を感じるかが重要

 

自分の作品に値段をつける上で最も重要なのは、自分自身がどれくらい自分の作品に価値を感じるかです。

 

 

まさかこんな人はいないと思いますが「自分の作品に価値なんかない」と思っているのであればKDPなんかやらない方がいいです。(自分の作品に価値を見出せない人が果たして作品を書き続けるかすら謎ですが)

 

 

どのような価値を自分の作品に見出し、提供するのかを、値段をつける際には考えなければなりません。価値に見合った値段をつけることでより適正な価格でkindle本を販売することができます。

 

 

 

バイキンくんものの「価値」とは

 

例えば多くの人が求めてやまないものは一般的に「価値が高いもの」とみなされることが多いです。

 

 

出版したkindle本が売れに売れて、「ちょっと値上げしないとこれ以上作ることができない」という状況になったら(電子の世界でも実際にこういうことは起こりうる)値上げに踏み切るのもありです。

 

 

しかしKDPの世界ではまた別の意味で「価値」というものを考える必要があります。

 

 

どうして人はものを買うのか。それはそのものを得た時に得られる幸福感が欲しくてものを買うんです。

 

 

具体的な機能を備えた道具であれば、「この道具を使ったらこんなに便利に作業ができた!」といった幸福感を連想します。

 

 

一方で具体的な機能などではなく、「手に入れた時の高揚感」や「満足感」を求めて消費活動をする人も増えてきました。特に最近はここに重点を置いて商品開発をしたりマーケティング戦略を立てる企業も多いです。

 

 

KDPで出版した電子書籍の値段も、「1ページあたりの値段」で考えるのではなく、読者にどのような価値を提供するかを考える必要があります。読者に与える幸福感に見合うと思う値段をつけるようにしましょう。

 

 

バイキンくん具体的な「価値」の例

 

Appleはよくいい例として取り上げられます。Apple製品は箱を開けた時の高揚感を重視して商品やパッケージのデザインが工夫されています。特にApple製品の箱を開けるときは「開封の儀」と呼ばれているほどです。

 

 

Appleユーザーは製品の箱を開ける時のワクワク感に病みつきになり、Apple製品をリピートしている面もあります。

 

 

さらに「Appleの製品を使っている自分が好き」などの幸福感もApple製品にはあります。

 

 

ちなみに私もそんなApple製品のファンです。仕事にiPhoneとMacは欠かせません。それらのデバイスを使っている自分が好きです。

 

 

 

クマムシくん私の場合

 

私の場合はだいたい「1万文字で100円」という値段のつけ方を意識していました。

 

 

……しかし最近ではこの基準も曖昧になっています。

 

 

そもそも私は確かに自分の職業を「作家」と名乗ってはいるものの、そこまでその肩書きにこだわっているわけでもありません。書きたい作品がたくさんあり、作品を作り続けるために止むを得ず「作家」を名乗っているにすぎません。

 

 

自分が作っているものが「本」という認識もなく。確かに「エッセイ」だとか「小説」という分類にはなるのでしょうけれど、「書籍」というメディアを作っている認識は私にはありません。

 

 

私は私なりに自分の作っているものの価値を定義づけ、日々作品を作っています。

 

 

 

 

恐竜くん何に重きを置いて作品を作っているのか

 

KDPで出版し、電子書籍を販売する際には、何に重きを置いて作品を作っているのかを明確にしなければなりません。

 

 

読者にどのような価値を提供したいのかをイメージするようにしましょう。自分の作品の競合となるのはどんなものなのかも考えることをおすすめします。

 

 

読者に提供する価値が分かれば自然と値段もつけられます。

 

 

恐竜くんコストが低いからこそ電子書籍は自由に値段がつけられる

 

おそらくこれは出版社から紙の書籍を販売する際にはあまり意識されないことなのではないでしょうか?どうしても紙の書籍は流通やそこにかかるコストなどを踏まえて値段をつけなければなりません。

 

 

電子書籍は配信や在庫管理にコストがかからない分、逆に値段のつけ方がものすごく自由になってしまうのです。

 

 

宇宙人しっぽ宇宙人あたま私の場合part2

 

あくまでも私の場合の話になってしまいますが、値段のつけ方の参考にしていただければと思います。

 

 

宇宙人しっぽ宇宙人あたま「有意義な暇つぶし」について

 

私の活動理念は「読者に『有意義な暇つぶし』を提供する」ことです。

 

 

読者にとっていい暇つぶしになれるような読み物を作ることを目的に、作品を書いています。

 

 

私の作品はコーヒータイムのお供や、夜のリラックスタイムなどにスマホをいじりながら読むものです。

 

 

「読書」なんて硬いものではなく、ダラダラとスマホをいじっているときに触れるもの。

 

 

もちろん仕事などに全力を出している時間というのもとても有意義なものであり、人生には欠かせません。一方でただぼーっと時間を過ごしている時に触れるものも人生に大きな影響を及ぼすものだとも思っています。

 

 

ほんのすこし心が震える瞬間の積み重ねが人生を豊かにする。

 

 

私はぼーっとスマホをいじっている時間に、そんな瞬間になれるような読み物を作るために「作家」をしています。

 

 

だから私が作っているものは「本」でも「文学作品」でもなく、ただの「暇つぶしコンテンツ」なんです。

 

 

 

宇宙人しっぽ宇宙人あたま私の競合

 

 

「暇つぶしコンテンツ」を作っている私は、競合、すなわちライバルにスマホゲームアプリをイメージしています。他の作家さんの本や漫画ではありません。

 

 

「暇だな」と感じた時にスマホのゲームアプリで遊ぶか、鈴木詩織の本を読むかの選択に入れればいいなと思いながら作品を作っています。

 

 

宇宙人しっぽ宇宙人あたまエッセイ雑誌『Chocolate』

 

毎月1日にエッセイ雑誌『Chocolate』を発行しています。こちらももちろん「有意義な暇つぶし」をコンセプトにしています。

 

 

1冊250円。

 

 

30〜40分で読める長さになるように毎回意識して作っています。

 

 

値段の参考にしたのは駅などに併設されていることが多いドトールコーヒーのコーヒー。「待ち合わせまでの空いた時間」などにコーヒーと一緒に楽しんでもらえたらと思い、この値段にしました。

 

 

元から「コーヒーとチョコレートは恋人同士」と思っていました。この組み合わせが昔から大好きでした。

 

 

だからコーヒーのお供になる暇つぶしの読み物として、タイトルを『Chocolate』にしたのです。

 

 

 

ちなみに今月号の『Chocolate』はこちらです。

 

 

Chocolate vol.25 Chocolate vol.25
 
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おばけくん自分の作品に価値を見出すことがKDPでは重要になってくる

 

KDPをやる際には自分の作品にはどのような価値があるのかを考えなければなりません。コストが低い分、値段のつけ方はとても自由です。

 

 

相場なんてあってないようなものです。他の人が言っていることはあてになりません。もちろん私の値段のつけ方もあくまで参考にとどめて置いてください。

 

 

思い描いた価値にふさわしい値段をつけるようにしましょう。