私の電子書籍での作品作りは基本的に一人でやって一人で完結するものばかり（今の所）。時々イラストレーターさんに本の表紙を描いてもらったりもしているけれど、なんだかんだ表紙を作るのも楽しいものだから自分でやってしまうことも多い。
一人でほとんどのことが完結してしまうけれど、企画書は書く。そして一人会議をして、企画が通ったらプロットなどを書いて、本文を執筆する。大雑把に言うとこんな感じの流れです。
そしてそのプロットを書く段階で「このシーンには何文字使う」というのも決めてしまう。それで全体のバランスを調整。書く前からだいたいの形は整えておく。
さて、「このシーンに何文字使う」ということを計画すれば、作品全体の文字数もだいたい分かる。
もう何年もものを書いてきているので、自分が1時間あたりに何文字書けるかということも分かっている。
手帳を見ればスケジュールが分かり、どの日にどれだけ作品と向き合えるか、どれだけの期間にどれだけの量が書けるかということも分かる。
これだけ分かれば「この作品はいつ書き上がるのか」ということが、書く前から分かる。自分がしっかりと計画通りに作品を作っていけば、必ずその日には作品が出来上がる。その日を〆切にしてしまう。
私は「この日に作品が出来上がる」と割り出した日に向かって、毎日決めた量を作っていくだけ。それだけで作品はきちんとできる。
そしてこのやり方が今の所一番自分にしっくりきているのか、文章を書き始めた頃よりも作品を書き上げられる確率がかなり上がりました。というよりも私はこのやり方だとほぼ確実に作品は書き上がります。
ただ、6月号のエッセイ雑誌『Chocolate』は本当に書いてて不安になりました。（私は毎月エッセイ雑誌『Chocolate』をkindleで発行しています）
構想を練った段階で「今回はスペシャル号だからちょっといつもよりも量が増える」という覚悟はしていたものの、書いても書いても終わりが見えない。
『Chocolate』は創刊から1年ちょっと経ちました。「毎月1日に販売開始の告知をする」と決めています。つまりそれまでに出版されている状態にしなければならない。
そして1年ちょっとの間、一度もその〆切を落としたことがありません。
しかし今月号は不安になりました。いくら手帳を見て進捗が計画通りに進んでいるのを確認しても、あまりにも終わりが見えないから。書いても書いてもまだ続きがある。
「今日も書いたぞー！」と思っても、まだ書かなければならないこと・やらなければならないことが沢山ある。手帳で進捗を確認すると、「計画通り進んでる」。しかし書いても書いてもまだまだ「書かなければならないことがこんなにある」という意識から抜け出せない。
しかも6月号を執筆する5月はありがたいことに外に出る仕事にたくさん恵まれて。出張やらなんやらであちこちに出かけて楽しませてもらったけど、その分執筆時間が削られる。
「まさか6月号は落とすんじゃないか……」
1日の仕事を終えた後はそんな不安に襲われました。それでも「焦ってもしゃーない」と割り切って、徹夜も夜更かしも一回もしませんでしたが。
ようやく誤字脱字チェックを終えて、出版作業及び出版が完了した時はホッとしました。
というわけで、今月の『Chocolate』はいつもよりも量がかなり多いです。2倍くらいあると思います。
量は多くなってしまったけれど、「有意義な暇つぶしになる読み物」という私のコンセプトを忘れたわけではありません。暇つぶしに読んで「ふっ……」と笑って（ちょこっとしんみりして）もらえる作品を目指しました。（量が多くなったことは反省点でもあり、これについては明日か明後日書きます）
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この機会に多くの方に私の「有意義な暇つぶし」という考え方が伝わればと思います。
