脳波は脳の電気的活動の記録で、脳の活動の様子が大まかにわかります。精神科では、比較的よく行われる検査で、睡眠発作や、てんかんなどの診断に役立ちます。

 

脳波を取ったことはありますか? 

皆さんは、ご自分の脳波を取られた事がございますか?頭に怪我をされたり、てんかん発作などの既往がなければ、あまり脳波を取る機会はないかと思いますが、精神科では、てんかんなどとの鑑別のため、脳波は比較的多く取られています。 

 

脳波に異常が現れるときとは?

まずは、脳波とは?について簡潔に解説していきます。電極を頭部につけて、脳の電気的活動を記録したもので、脳の活動が大まかにわかるようになっています。脳波の判定は、記録された波の大きさ、周期などをチェックする事によって行われます。

 

では、どのような時に脳波に異常があらわれるのでしょう?大まかな説明になりますが、脳の活動が異常になった時で、交通事故などで、頭部を損傷したときや、脳腫瘍など、脳内に異物が発生したとき、あるいは、痴呆などで、脳の機能が低下した場合などです。

 

また、てんかん発作の際には、脳の活動が異常亢進し脳波は激しくなります。 映画などで、巫女(祈祷師?)さんが、神のお告げを告げる前に、全身が硬直、痙攣し、口から泡を出して、意識を失う場面があります。

 

やがて、意識を取り戻してから、おもむろに神のお告げを告げますが、これは、激しいてんかん発作と外見が似ています。この巫女さんの脳波はいかなるものか大変興味深いものです。また、夫婦喧嘩などで、奥様がヒステリー発作を起こされたときの脳波も気になるところです。 

 

起きているときの脳波と寝ているときの脳波

ところで、起きているときと、眠っているときでは、脳波は異なり、この脳波パターンの違いに基づいて睡眠ステージが分類されています(レム睡眠とノンレム睡眠)。

 

一般に、眠りがふかくなるにつれて、脳の活動は低下し、ゆったりした波が多くなります。反対に起きているときは、脳の活動は活発になり、アルファ波と呼ばれる波が多くなります。

 

うとうとしてくると、シータ波と呼ばれる遅い波が増えてきます。車の運転などしている時は、シータ波が出ないように、アルファ運転を心掛けたいものです。