健康、バイタリティ……中年期を人生の黄金期にするために維持したいもの

中年期を充実させるために、健康の重要性は皆さまも、充分に認識されていらっしゃることだと思います。実際、健康を損なうと気持ちはあまり冴えません。ひいては、気力の低下につながる可能性もあります。

また、健康維持の方法自体、当たり前のように広く言われている事だと思います。例えば、「暴飲暴食は避け、食事は腹八分目にする」「睡眠時間を充分、確保し、適度に運動する」といった事。こうした事は言うは易し、行うは難しといった面もあります。

 

また、その効果も翌日すぐに現われるという訳でなく、ある程度の期間、実践してから効果を実感するといった面もあります。要はモチベーション!言わずもがなでしょうですが、健康への意識は普段から出来るだけ高めておきたいものです。

バイタリティの維持も中年期の大切な課題ですが、朝に目覚めた時、「よし、今日も一日、頑張ろう」と意欲がみなぎれば、素晴らしいと思いますが、反対にせっかくの休日でも、心身が疲れ果てているせいか、一日中ベッドにぐったりするような時もあるかも知れませんね。

 

自分が行きたい所にどんどん出かけていった、若い頃のバイタリティはどこかへ行ってしまったような時もあるかも知れません。しかし、やりたい事を一つ一つしっかりやっていく事で、人生を出来るだけ充実させたいものです。

それには、著名な発達心理学者であったエリクソンが提唱した、中年期の発達課題も充分に参考になると思います。中年期の発達課題は、自分自身の目標を達成するだけでは充分でなく、次の世代をサポートする事が、心の充実感を得るために必要だとされています。

 

一昔前までは、あるいは今でも、ある程度そうだと思いますが、習い事に関しては、師匠につき、弟子として学ぶというスタイルが一般的だったと思います。師匠が弟子を鍛えるという事は、中年期の発達課題という面から見れば、実は師匠の心の健康にも役立っていたのではないでしょうか。

 

もっとも何かの道に秀でて、人さまの師匠になる事は、かなり難しい事ではありますが、自分の子供たちも含め、広い意味で次の世代のために何らかの貢献をしていく事は、中年期に充実感を得るポイントの一つではないでしょうか。

また、中年の方は時に若い世代と張り合いたくなる時もあるかも知れません。この張り合いたい気持ちですが、これを若い世代をサポートするという意識に置き換えていく事も、エリクソンが説いた中年期の発達課題の一つかも知れません。

 

なお、もしも心の健康を崩され、心の病気のレベルに近くなってしまった際は、できるだけ早く精神科(神経科)を受診され、症状に応じた治療を開始するという、回復を良好にするポイントも忘れないようにしましょう。