吐き気が心因性であるかどうかの判断基準は

ストレスから吐き気がくる場合、症状のレベルは一般にストレスの度合いに相関します。たとえば、「家でリラックスしている時はほとんど問題がない。でも仕事で気を抜けなくなると、はっきり症状が現われてくる」場合。吐き気の原因は心理的要因の可能性が高くなります。

また、身体的問題が特に無いにも関わらず、吐き気を覚えやすい場合、何らかの、日常的なレベルでの身体的な違和感、たとえば、胃腸の何らかの不快感に、人によっては体質的にあるいは心理的にかなり敏感になっている可能性もあります。それが「吐き気」につながっている可能性にも注意したいところです。

 

吐き気の度合いや要因によっては病院を受診

日常的に吐き気に悩まされているなら、安易な判断や薬の服用はせず、病院を受診するようにしましょう。

 

吐き気自体は誰でも時に覚えるもの。しかし、吐き気が日常的に気になるレベルになっているなら要注意です。吐き気から嘔吐するような事が頻回になっていれば、治療が必要な可能性もあり、病院への受診が望ましくなってきます。

受診すべき診療科は、吐き気の原因がはっきり分かっていれば、その治療を行う診療科になります。しかし、吐き気の原因は多様です。また、吐き気とともにあらわれている症状にマッチしそうな疾患も通常、複数あります。

もしどの診療科を受診すべきか、あまりよく分からないといった状況ならば、複数の診療科が揃う総合病院が良いかと思います。診療科は、はっきり何らかの疾患だと分かる症状がなければ、内科や消化器内科といった、胃腸症状に関連する診療科が無難だと思います。

 

ストレスによる吐き気に対処するには、リラックスを意識しましょう。

ストレスから吐き気が来ている場合ならば、ストレスへの対処が必要になってきます。ストレスの原因を取り除くことができれば良いですが、それはなかなか難しいかもしれません。

 

もっとも、自分では解決策が見えない状況でも、他人から見れば意外にはっきり分かる場合もあります。自分が信頼する誰かに相談しても良いかもしれません。

ストレスへの抵抗力を高めるためには、栄養のバランスの取れた食事、定期的な運動はふだんから心掛けておきたいことです。実際にリラックスする手段としては、よく言われている「深呼吸」「座禅」「ストレッチ」……など、ご自分に合うものを用意しておきたいところです。

また、実際に吐き気が現われてきた時、それを過剰に意識すれば、その感覚は強まりやすくなります。何か他のことに注意をそらすことは、こうした症状に対する基本的なテクニックです。

 

もし吐き気が現われて来たら、それを意識しないように何か別のことを考えてみる、といったことも試したいことです。なお一般的に、「吐き気」をはじめとしたストレス症状は、飲酒や喫煙など、中枢神経系に作用する薬物によって悪化しうることはご注意ください(もちろん程度には個人差があります)。

以上、今回はストレスからの吐き気を詳しく解説しました。実際に吐き気から嘔吐することがあれば、嘔吐の際に胃酸が食道粘膜にダメージを与えるといった可能性にも注意が必要です。場合によっては処方薬が必要な可能性もあり、その際はぜひ病院受診を検討してください。