仕事や人間関係でストレスを感じ、日常的な吐き気に悩む方は少なくないかもしれません。ストレスからくる吐き気の対処法や、注意したい症状・病気について解説していきます。

 

ストレス性の吐き気に悩む人へ対処法を解説

ストレスからの吐き気に悩む人は少なくないかもしれません。実際に吐き気が現われた時はそれを過剰に意識しないことも対処のポイントになります。

 

仕事や人間関係は日常そのものともいえます。そのため、仕事や人間関係でストレスを感じていると、程度によってはかなり深刻な心身の不調を引き起こします。

たとえば仕事の納期が迫れば、その重圧から吐き気を覚えやすくなる……といった場合もあるかもしれません。

今回は、ストレスが原因の身体症状の中でも、「吐き気」のメカニズムや対処法などを詳しく解説していきます。

 

ストレスは心の病気の引き金にもなりうる

ストレスという言葉は医学用語でもありますが、日常的にも広く使われます。その意味するところは、心の重圧や、緊張感を生み出す日常の状況・出来事でしょう。

具体的にストレスというと、まずは日常、まわりとの関わりから、思わずうめきたくなるような場面が思い浮かぶかもしれません。また、人生では思いがけず苦難に直面する時もあるものです。

 

とくに「親族が亡くなる」「家族の一員が深刻な病気を発症する」……といった時は心身にかなりの負荷が掛かります。それはしばしば心の病気の引き金になるほどです。

 

ストレスの自律神経系への影響は大きい

こうしたストレスは心身の健康に大きな影響を与えます。体の生理機能はかなりの部分をがコントロールしています。そのときの状況に応じて、末梢の器官や組織に脳から信号が流れて、生理機能が調節されます。

例えば、何かの場面で心臓の鼓動をはっきり自覚するほど緊張した時。脳がその状況に、いわば臨戦態勢で応じるために、交感神経系を通じて心拍数を増加させたとみることもできます。

通常、こうした反応はまったく正常な生理反応です。しかし、ストレスが慢性的に続けば、こうした生理機能の調節に問題が生じやすくなり、その結果、さまざまなストレス症状が現れる可能性もあります。今回取り上げている「吐き気」もその一つです。

 

吐き気とともに別の症状が出ている場合、特に注意

吐き気は、さまざまな病気で、その症状の一部として起こる可能性があります。日常のストレスが吐き気の原因だと思える場合も、まずは身体的な問題が原因である可能性には十分注意したいところです。

吐き気の原因が身体的なものの場合、基本的にはその問題を解決しない限り、その症状は続くでしょう。その間、症状のレベルにはストレスなど心理的要因もかなり影響します。たとえば対人関係に悩む時は「吐き気」がふだんより強まることもあります。

また、ストレス自体がこうした身体的問題の原因になる可能性もあります。たとえば細菌やウイルス感染が吐き気の原因の場合、ストレスフルな日常で免疫力が低下したことが、こうした感染につながった可能性も考えられます。

吐き気が何らかの身体疾患の症状として現われている場合、その疾患に見当をつけるためには、吐き気とともに現われている症状の内容は、たいへん重要です。

 

たとえば、メニエール病は女性に多い、内耳の疾患です。吐き気はその症状のひとつ。もし吐き気の原因がこの疾患ならば、この疾患特有の回転性のめまいがある程度の時間、現われているはずです。