大変なサバイバル社会である、この時代を生き抜くには、自分ならではの強みを持つことが必須。一見、ネガティブなポイントと受け止められやすい心の病気的傾向を自分の強みにする為のポイントを詳しく解説していきます。

 

自分にある心の病気的傾向を、自分が手がけている事にうまくマッチできれば、意外に大きな成果が得られるかもしれません

私たちが日々、日常を送っている、この社会は大変な時代に直面していると思います。時代の変化はめまぐるしく、私たちの社会は一体、どの方向に向かっているのでしょうか?

 

とにかく大変なサバイバル社会である、この時代を生き抜く為に、具体的に、どうすべきかは、なかなか簡単には分からないと思います。

ただ、サバイバルの基本は、自分の長所を磨いて、それを武器にする事ではないでしょうか。もしも、自分に心の病気的傾向があれば、ネガティブなポイントだと捉えられそうですが、それすらも見方を変えれば、自分の強みに変えることも可能です。

 

もっとも、心の病気は定義的に日常生活上、深刻な支障が生じている状態を意味しますが、今回は、自分の心の病気的傾向をこじらせせずに、自分の強みに変える為のポイントを詳しく解説していきます。

 

心の病気的傾向は誰にでもあるもの

症状の程度差を別にすれば、誰にでも以下のような心の病気的傾向が、あるものです。

 

・気分の変動が大きい

・衝動的傾向がある

・一つの観念にとらわれやすい

・物事の些細な枝葉まで非常に拘ってしまう

・相手の言動を悪くとりやすい

・対人状況で不安が強まる

・他人の評価を気にしずぎる

 

こうした傾向が強まると、日常生活に支障が生じやすくなりますが、自分にこうした傾向があると認識する事は、なかなか容易ではないと思います。

 

実際、心の病気の大きな特徴のひとつとして、他人から見ると、心に問題があるのは明らかでも、自分では、なかなか、その問題に気づきにくい事があります。

 

これが、精神科の早期受診を難しくさせている要因の一つになっています。まずは、自分の中にある心の病気的傾向を是非、見極めたいものです。

 

自分の手がける事に、心の病気的傾向をマッチさせよう

心の病気的傾向は必ずしも日常生活の支障になるとは限りません。必ず、その傾向を生かせる道があると思います。

 

極端な例ですが、あたかも音楽の神が降臨したかのように、耳元で自然に音楽が鳴る人は、厳密に言えば幻聴で、脳内環境は治療を要する状態かもしれませんが、きっと素晴らしい音楽家になれると思います。

一般的には、心の病気的傾向を生かす道は、これほど、はっきりしないものですが、仕事や勉学など社会生活で求められる適性は、以下のように非常に幅広いものです。

  • 創造性
  • 持続的な努力
  • きめ細かい配慮
  • コミュニケーション能力
  • 規則の遵守
  • 臨機応変の対応力
  • 洗練された立ち居振舞い
  • チャンレンジ精神

以上のほかにも、個々の状況に応じて様々な適性が求められるでしょう。これらの適性と、自分にある心の病気的傾向を如何にマッチさせるかが、それを強みに変える、大きなポイントになるでしょう。

例えば、気分に振幅がある人は、気分が良い時に、他の事に気を取られないで、自分のすべき事に専念したいものです。

 

衝動的な人は、その衝動性をギャンブルや衝動買いといったネガティブな結果を生みやすいものに向けず、よりポザティブに、新しいプロジェクトに挑戦するといったチャレンジ精神に結び付けたいものです。

 

他人の評価を気にしやすい人は、その傾向は持続的努力への原動力になるのではないでしょうか。いずれにせよ、自分が手がけている事に、自分にある心の病気的傾向をうまくマッチできれば、きっと素晴らしい成果が出るでしょう。

 

うまくいっている時は、油断しないで!

ただ、心の病気的傾向は日常生活で支障を生じやすいことは、充分ご留意ください。特に、物事がうまく行き過ぎている時は要注意。例えば、一つの観念にとらわれやすい人は、あのコロンブスを思い出しましょう。

コロンブスが活躍していた当時は、大西洋の果ては滝のようになっていると信じられているような時代です。大西洋を西に航海していけば、インドに到着できるという、コロンブスの信念は、当時は妄想に近いものですが、それが、コロンブスが新大陸を発見できた原動力でした。

 

ただ、コロンブスは自分の発見した島々が、インドの一部であると信じ込んでいた事もあり、歴史に名を残すほどの大成功にも関わらず、周囲との間に摩擦が生じてしまい、晩年は不遇だったようです。

最後に、もしも日常生活上で深刻な問題が生じている場合には、心の病気的傾向をこじらせてしまい、心の病気そのものに、なっている可能性があります。是非、精神科(神経科)を受診してみることもご考慮ください。