楽屋でみんなでご飯を食べるとき、
私は端っこの席に座る。
お誕生日席って言うのかな。王様席?
王様席はバスだっけ。?
ここの席なら、みんながご飯を食べてるのを見れる。
みんながご飯食べてるのを見るのはおもしろい。
体調不良もわかるし。
メンバーそれぞれ好き嫌いがあったり、ダイエットしてたり、めっちゃいっぱい食べてたり。
葵はいつもきれいに完食する、むーちゃんは全部半分ずつ食べる、こばはこっそり好き嫌い多い、理佐は...
あれ?理佐がいない。
さっきまであっちの角の席にいたのに、
お弁当も野菜がすこしだけ食べてあるけど、ほかは手をつけられていない。
近くの席のメンバーに聞くと、用事を思い出したって走って行ったらしい。
私はもう食べ終わっていて、お昼休憩にすることもなかったから、理佐を探しに行った。
このフロアの部屋をぜんぶのぞいたけどどこにもいなくて、
あと見ていないのはトイレだけだったから、一応見てみようと思って入ると、誰かが個室で咳込んでいた。
平手 「りさ?」
理佐 「...けほっ」
人がいたら気になっちゃうかなと思って、1度外に出た。
少しすると個室のドアが開いた音がした。
平手 「りさ」
理佐 「あー平手」
平手 「だい...じょうぶ?」
理佐 「うん...ちょっと気分悪くて、でももう大丈夫」
なんて、引きつった笑顔を向けられた。
平手 「...そっか」
理佐 「うん」
なんて言ったらいいかわからなくて、
そのまま出ていこうとする背中を見ていると、理佐が壁に触れながら、ふらっとしゃがみこんだ。
平手 「りさ!」
理佐 「...ごめんごめん笑、大丈夫。」
肩に触ろうとすると、優しく手を払われた。
平手 「りさ、手冷たい...」
理佐 「...」
「... ごめん、ちょっと寄りかかっていい?」
平手 「あ、うん」
立ったまま私の肩に頭を乗せて、ぐったりと寄りかかってきた。
りさの背中に手を回してさすっていると、さらに体重がかかってきて、
表情も目をぎゅっと瞑ってて辛そうだったから、そのまま持ち上げて近くの部屋に運んだ。
理佐 「...ごめんね」
消えそうな声が耳に届いた。
顔色はすごく悪いけど、おでこを触ってもそんなに熱くはなくて、他になんか体調悪いとこは?って聞いても、大丈夫としか言われなかった。
ラインで菅井にだけ連絡して、午後の仕事は休ませてもらった。
平手 「つらい?ごめんね何もできなくて...」
私のことをじっと見てる理佐に声をかけると、ゆっくり首を横に振ってくれた。
理佐 「平手が気づいてくれて助かった...ありがとう」
つらいときでも、ありがとうとかちゃんと言える理佐を素直にすごいと思った。
気づいたら理佐は目を閉じていて、小さな寝息が聞こえた。
終わり