美波side
理佐があんなに泣いたのは初めてだった。
そんなことないのかもしれないけど、少なくともメンバーの前であんなふうに泣くことは今までなかった。
愛佳が卒業するって聞いたときも。理佐は愛佳と1番仲良くて、誰よりも寂しかったはずやのに。
あとから理佐に「なんで泣かんかったん?我慢してたん?」って聞いたら、「私が泣いたら愛佳は気持ちよく卒業できないから」って。
そんな理佐があんなに泣くんやもん。静かに涙を流す感じやなくて、わーーって。
理佐は本当に完璧主義やから。レッスン遅れてきたのに私の何倍も上手に踊れてたし、私から見たら何がダメなんかわからんけど、理佐はなんか納得いかんかったんやと思う。自分のこと追い込んで追い込んで。
「もうどうしたらいいのかわかんないよ...」
私が初めて聞いた理佐の弱音だった。
葵side
理佐が大泣きしてたって。あとからみいちゃんに聞いた。理佐の目が赤かったから、泣いたのかな?と思ったけど、理佐ってあんまり泣かないから。
私が怒っただけで理佐は泣くわけないから、たぶん他のことでずっと泣くの我慢してたのかな。
このまま喧嘩してるのも嫌だし、そんな辛いときに怒っちゃったし。こういう大事なことはLINEで済ませたくない、明日ちゃんと直接謝ろう。
と思ってたんだけど、
自分で設定したアラームにちょっとイラつきながら、その大きな音を止める。
着替えようと思って立ち上がると、頭が割れそうなくらい痛い。目を覚ましたときに感じた気持ち悪さは、空腹のせいじゃなくて風邪のせいだったのだとわかった。
どうしよ...今日もレッスンだし。新曲の振り入れなんて休めないよね、。理佐みたいに自分で遅れを取り戻すなんてこと私にはできないし。
葵 「理佐...っ、」
理佐と喧嘩してたことを思い出して余計に頭が痛くなる。いつもなら理佐に頼ってたけど、今日は無理だ。レッスン...行くしかない。
時間は余裕があったから、ゆっくり準備をしてレッスン室へ向かう。
理佐 「あっ、葵...あの、」
葵 「...」
向かう途中で、会いたくないけど会いたくてたまらなかった人に会った。
理佐には申し訳ないけど今は理佐とは話せない。理佐には絶対ばれちゃうから。無視するように走って理佐から離れる。走るのは辛いけどばれたくない。
葵 「ごめんね...」
鈴本side
レッスン室に入ってきた葵がこっちに来ない。めずらしい...理佐が来ても、葵はひとりでいる。昨日喧嘩してたけど2人はよく喧嘩してるし、
葵 「...ケホッ」
ん?...なんか、変だ。
鈴本 「葵?」
葵 「な、何?」
鈴本 「ちょっとい?...熱っ、」
葵 「だめ。!」
鈴本 「なんで熱あるじゃん、」
葵 「お願い...みんなに言わないで、」
鈴本 「んー...でもさ、」
葵 「お願い、」
鈴本 「.....わかった。無理しないでよ?やばかったらすぐ私に言いな?」
葵 「うん...」
結構辛そう。でも、いまは絶対休みたくないのも痛いほどわかるから。しょうがない、今日は私がしっかり見ててあげよう。やばかったら無理やりでも休ませる。!
続く
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鈴本か平手かでめっちゃ迷いました(笑)平手のほうが良かったって方は頭のなかで平手にしてください(?)たぶん平手でもいけるはずなので!...
これ次で終わらなさそう、終わるかな(笑)
頑張って終わらせます…
読んでくださってありがとうございます。