「シンドラーのリスト」はスティーブン・スピルバーグ監督がホロコースト(ユダヤ人迫害)の真実を描いた作品。
フィクションではなく実際に起こったことであり、登場人物も実在しています。

ーあらすじー
第2次世界大戦中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーは、ポーランドでユダヤ人を工員として使い、成功を収める。やがてナチスによるユダヤ人の虐殺を目にした彼は、秘かに彼らの救済を決心する。そして、労働力の確保という名目で多くのユダヤ人を安全な収容所に移動させていく。
ユダヤ人迫害のお話やナチスが主役となった映画や漫画、本などはこれまでにいくつもみたことがあったけれど、この「シンドラーのリスト」は初めて見る映画でした。
映画自体はディスクが2つに分けられていて、およそ3時間15分の上映時間です。
画面は終始白黒で撮影されており、カラーが使われているのはほんの一部のみ。
大人になってから初めてじっくりとユダヤ人迫害のお話を見て思ったことは、ただただ人権も何もないような扱いをされた人たちへの言葉にならない気持ちでした。
ここからはネタバレ含みます。
主役のシンドラーはとてもビジネスの上手な方だったようで、初めはお金儲けのためにドイツの軍の上層部の人たちと仲良くなって、雇用費の安いユダヤ人たちを雇って軍に貢献するような仕事をさせます。そうすることで安い投資費用で軍からたくさんのお金をもらうことができたようです。
この時代のドイツでは、ユダヤ人の中でも働けない老人や女子供が真っ先に殺害されていました。
理由もなく撃たれる姿や、有無を言わさないナチスのやり方は見ていて本当に心痛みました。
家のあちらこちらにうまく隠れてやり過ごした人たちも、夜中にきた見回りに見つかって撃ち殺される。
住んでいた家から追い出され、自分の荷物も持たせてもらえず地面に捨てられるスーツケース。ケースに名前を書いて後から送ると言われてその通りにし、自分達は列車に乗せられ収容所へ。そして、ケースは一緒に送られることなく金品だけ取り出されて捨てられる。ここで金品の鑑定をするのもユダヤ人。
シンドラーは初めこそビジネス目的でユダヤ人を使っていましたが、彼らに感謝されたり一緒に過ごすうちに徐々にユダヤ人を守る救済者となっていきます。
どこでとは言えませんが、確かにシンドラーの心の変化が途中であったのがわかりました。
彼は初めこそ感謝されることに不快感を持っていましたが、最後の方では自分の資産を使ってまでしてユダヤ人を助けていました。
絶対的正義であったナチスでしたが、戦争に敗れると同時にユダヤ人との立場は逆転します。
ユダヤ人は本来ならあって当然であった人権を再び得ることがき、一方で、ナチス側にいたドイツ人は罪人として追われる身になるのです。シンドラーもその1人でした。
彼は工場で雇っているユダヤ人労働者とその見張りのナチス兵たちををひと所に集め、戦争の終わりを告げます。そのスピーチも心に響くものであったし、何より最後に彼がその場所を去る時に全ての従業員が見送りに立って彼らにできる最高の贈り物と言葉をシンドラーに言うシーンがまた感動しました。
シンドラーはできることはやった。
事実、彼はたくさんのユダヤ人の命を助けました。それでも、もっと助けようとすればできた。
そこまで必死にはしなかったことを最後のシーンで彼は悔やんでる様子でした。
彼が行ったことはユダヤ人側からしたら十分感謝するに値することだし、シンドラーは恩人です。
物語の後、シンドラーは結婚も仕事も失敗してしまいますが自身が命を救ったユダヤ人に助けられています。
そしてシンドラーが亡くなった後も、多くのユダヤ人たちが彼のお墓を訪れています。
映画を見終わった後、インターネットでシンドラーについて検索をかけるといろいろな憶測が出てきました。
また、シンドラー以外にもユダヤ人を救うためにできることをしたという人物は1人ではなかったようです。
どうしてナチスのような軍人国家ができてしまったのか。その差別対象がなぜユダヤ人だったのか。
起こってしまったことはどうすることもできないけれど、こうして後世に映画や本という形で残すことで同じ過ちを繰り返さないようにはできると思います。
今でも戦争が続いている国もあるし、平和とは程遠い地域もある。
いつか全ての国が平和で安心できる場所になりますように。
