抜歯から1週間、ドライソケットという激痛に耐えている長い1週間だった。
残念ながら、まだ痛い。
しかし、鎮痛薬の量と回数は昨日から少しずつ減っている。抜歯と移植した2つの歯の歯茎の中や周りはまだ痛いが、治療時に傷付いた口腔内や口角の傷が治ってきたからだ。
口角の傷が治って、やっと痛みなく口を大きく開ける事が出来る。
自分でライトを照らしながら、治療跡を確認。
抜糸をする前に、だいぶ糸が取れて来ている。
そして、親知らずを抜いた跡の穴がポッカリと顔を出し始めた。
穴の中に食べカス等が入っていただろうから、異臭がする。そこをシリンジを入れて水洗浄の後、次亜塩素酸水で除菌する。
自分で出来る事は、何でも自分でする。(もちろんちゃんと色々調べている)
清潔を保ちながら、頑張って血餅が育つのを、まだまだ辛抱強く待たねばならぬ。
今日は、開業初期からお泊りに来ているワンコ達のママさん(奥様)の訃報を旦那様からの連絡で知り、とてつもない悲しみにみまわれた。
もう、6、7年のお付き合いだし、たくさんの飼い主様達の中でも、懇意にして下さっているというか、LINEで冗談なんかも言い合えるような、それ位に心の距離が近かった飼い主様だ。優しくて謙虚で明るくて真面目で、でもジョークが本当に面白い愉快な方でもある。まだ50代半ば位だと思う。
娘様がいて、初めて会った時はまだ子供だったが、先日お会いした時は高校生くらいだろうか。綺麗なお嬢さんになっていて、これからの彼女の成長を見ていくのも楽しみだったと思う。
旦那様も体が大きくて貫禄があるような方だが、電話口での声から、その焦燥感がとても伝わってきた。
突然死。
これほどまでに悲しい別れ方があるだろうか。
きっと奥様自身もまだ亡くなっている事に気付いていない。
よく、「ポックリがいい」なんて言う方もいるが、そうだろうか。それは御長寿様だけではないだろうか。
犬猫達の生死を見つめ続けて、そして人間の生死も見つめて行く。「別れに耐えられそうもないから、私は人間の家族は作らない。そもそも人間なんて嫌いだし。」どんなに突っぱねていても、誰も1人では生きられないし、1人だと思っていても、こうして誰かと繋がっていて、新しい命に喜び、淋しい別れに落胆する。
生きていくだけで、本当に心がしんどい。
どうして美しい心を持っている人にありえない形の最後を与えるのだろうか。
19歳の時に、天使の心を持った親友の聖子を事故で亡くしたあの時から私は変わらず、これからもずっと神というものを冒涜し続ける。