最初の出会いの第一声は
「あなた、ハリマオウみたいね。」

私の院内での衣装が、
Tシャツに、膝上の短パン、ハゲ頭をロングスカーフで結ぶ
昔あったTV番組?の「ハリマオウ」に似ていたらしい。
海賊のキャラ。

年齢も、20才くらい違うし
何ワケ分かんないこと言ってるんだろうこの人(-.-#)
そんな出会いだった。

その後、大部屋で一緒なり、話をしていると
たまたま前川國男の話が出て、意気投合した。
彼女が、仮名書道をしていたのも
二人の距離が縮まったきっかけだった。

私は治療上、クリーンルームいることが多く
そんな時、筆で手紙をしたためて
そっと、扉の外から病室に投函してくれていた。

私が退院して、社会復帰し、仕事も趣味も
以前通りにできりようになったのを
喜んでくれていた。

メールで作品を送ると、
「that's great!」と送ってくれて、
高齢でガラケーなのに、
どうやって英文打つのかしら(^o^;なんて
そんな粋で、ステキな女性だった。

彼女は多発性骨髄腫で、入退院を繰り返していた。
なんとなく、状態がよくないのも
治療のお薬の使い方や彼女の話からも
読みとれた。

私が外来日をメールで伝えると、
いきなり外来までやってきて
「しおんちゃーーん!」と会いに来てくれたり
あるいは、今、何号室にいると返事が来て
帰りに病室によったりしていた。

それが、最後入院のときは。
ただ、入院してるのよ、とだけ。

彼女の気の強さ、普段の所作振る舞いから
もう会えないから。。。そう感じた。

そして今日、彼女のお嬢さんから電話があった。
早く電話をしないとと思いつつ
今日になったと。

母はよく私にも「しおんちゃんは… 」
と話していましたと。

予想はしていてはいても
どこかで、また退院できるかもしれないと
希望も持っていた。

いいお薬ができてくるから
毎日をがんばっていこうよ、と話をしていた。

病気は違っても、一緒に戦ってきた友を
亡くしたのは、心に大きな穴が空いたよう。。。

いつも支えてくれて、ありがとう。




Android携帯からの投稿