「4歳の壁」とは、だいたい4歳前後になるとよく見られる反抗期の時期を指します。 今までスムーズにできていたことにも反抗的な態度をとり、時には泣いて手がつけられなくなることもあったりと、困りごとが起こりがちな時期です。
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「4歳の壁」とは、だいたい4歳前後になるとよく見られる反抗期の時期を指します。
今までスムーズにできていたことにも反抗的な態度をとり、時には泣いて手がつけられなくなることもあったりと、困りごとが起こりがちな時期です。
1-1.4歳ってどんな時期?
4歳は認知能力が大きく向上する時期です。空間や時間への理解が増し、自分と他人の違いに気が付き、様々な面で大きく変化が起こります。
1-2.4歳の壁~4歳に訪れる「反抗期」の正体とは~
4歳は脳が著しく発達し「現在」「自分」を軸にしか考えられなかったことも、「過去」や「未来」「自分以外の相手」にもフォーカスできるようになります。
身体も成長することでできることも増えてきますが、まだまだ自分の感情をコントロールする力は未熟です。
気に入らないことがあると癇癪を起こして泣いたり、今までできていたことをやらないなど反抗的な態度が増えたり、かと思えば急に甘えてきたり……脳の急激な成長は4歳児の心に大きな葛藤をもたらします。
また、4歳児の多くは幼稚園や保育園に入園し、物理的にも社会が広がる時期でもあります。
お母さんの保護から離れて自分でやらなければならないことも増えますし、友だちとの関わりの中で我慢することも出てくるでしょう。
これらのことが複合的に起こる4歳の時期は子どもも戸惑いを感じやすく、「4歳の壁」と呼ばれています。
1-3.お母さんもプレッシャーを感じやすい時期
一方、お母さんも「4歳」という年齢には特別なプレッシャーを感じやすい時期とも言えます。
「3歳までの子育てが今後を決める」という「3歳児神話」が未だ根強くある中で、4歳の壁を前に「今までの育て方が悪かったのかしら」と不安を感じられる方も多いのではないでしょうか。
これから園生活や学校生活が続いていくことを考えると、その不安も大きくなりがちです。
しかし、4歳の壁は「成長の証」ともいえます。
成長の過渡期に起こりやすい状態なので、前向きに捉えて乗り越えていきましょう。
2-1.今までしていたことをしなくなる
食事や着替え、片付けなど今まで出来ていたことを突然しなくなります。
「イヤ」と拒否したり「やって」と言い出したり、急に赤ちゃん返りしたように感じることもあるかもしれません。
2歳〜3歳のイヤイヤ期の延長のように感じるかもしれませんが、身体の発達が追いつかず「やりたいことができないことに対する苛立ち」のイヤイヤ期と違い、4歳児は「自分の希望が通らないことに対する反抗」であもあります。
自己主張が強くなり、他者が自分の思い通りにならないことを学ぶ過程で起こりやすいことなので、心配する必要はありませんよ。
やっていた行動を遮られると自己主張が強くなり反抗的な態度につながりやすいので、「早め早めのアナウンス」で対応しましょう。
言葉の理解も深まる時期なので、時に甘えを受け止めながら見守っていきましょう。
2-2.乱暴になる
気に入らないことがあるとお母さんを叩いたり蹴ったり、兄弟喧嘩でも手が出たりと「乱暴になった」と感じることも多くなります。
このような望ましくない行動は、自分の思い通りにならないことに対して力を行使して意思を通そうとしているのです。
また、「バカ」などの汚い言葉や「ママなんて嫌い!」と言うことはありませんか?
「言葉が達者になってきたなぁ」と思うと同時に、「どこで覚えてきたの?」と驚いてしまうような言葉遣いをすることもこの年齢の特徴です。
注意するとヒートアップすることもあるので反抗的に見えますが、お母さんが反応してくれることが嬉しくて行っている場合もあるので、過剰に反応せずに冷静に対応しましょう。
2-3.嘘を付く
嘘をつくこともこの時期に起こりやすいことの1つです。
注意されたことに対して「やってない」と言ったり「お友だちがそう言ってた」と言うなど、大人からしたらわかりやすい嘘をつくこともあります。
今まではなかった変化に「悪知恵がついてきた」と感じることもあるでしょう。
そんなときは頭ごなしに叱らず、「嘘がバレている」ことを冷静に伝えましょう。
その上で「そんな嘘をつくと悲しい」とお母さんの気持ちを伝えるのがベストです。
また、この時期は空想の話ができるようになる時期でもあるので「こうだったらいいな」という希望の話や「空想のできごと」をあたかも本当にあったかのように話すことがあります。
「昨日ディズニーランドに行った」や「おもちゃをたくさん買ってもらった」などと友だちに伝えることもあるでしょう。
「どうしてそんな嘘つくの?」と心配になりますが、これも成長過程の1つです。
必要な場合は「本当のことだけお話しようね」と促しましょう。
「うさぎのぬいぐるみとお話した」といった空想世界の話には「そうなんだ、いいね」と付き合ってあげるのもよいでしょう。
2-4.思い通りにならないと拗ねる
自分の思い通りにならないことがあると拗ねるのも、この時期になるとよく見られることです。
これも自分の意思が通らないことに気が付き、「拗ねる」という態度で反抗しているのです。
相手の言うことを「無視」することもあるでしょう。
まだまだ感情をコントロールする力が未熟なので、素直に謝ったり受け入れたりができないのです。
拗ねることで相手がどう考えるのかを分かるようになってきているのも成長の証、と捉えて見守りましょう。
2-5.癇癪を起こす
気に入らないことがあると、泣きわめいて手がつけられなくなることもこの時期によくあることです。
イヤイヤ期の癇癪が落ち着いたと思ったところでまた癇癪が始まると、成長が逆戻りしてしまったように感じるかもしれませんね。
イヤイヤ期の癇癪は「嫌だ・不快だ・眠い・辛い」といったような単純な感情をもとに、うまく表現できないジレンマから来るものです。
一方、4歳児の癇癪は「まだ〇〇したかったのに!帰りたくなかった!」「勝ちたかったのに負けて悔しい!」という自分以外の存在が絡んだ複雑な感情が原因となります。
そんなときは、お母さんが子どもの気持ちを代弁してあげるような声掛けがおすすめです。
言葉の理解が進んでいるので、すんなり落ち着く場合もありますよ。
4.「4歳の壁」どうやって乗り越える?〜対応のポイント6つ〜
4-1.甘えを受け止めよう
4-2.寄り添った声掛けをしよう
4-3.見通しを持った声掛けで行動を促そう
4-4.自分で選択させて自信をつけさせよう
4-5.ポジティブな声掛けで達成感を感じさせよう
4-6.期間限定と割り切って心に余裕を持とう
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