NBAは多くのスター選手が活躍する舞台ですが、その中でも個性的なプレイや性格で注目を集める選手たちがいます。
今回は、NBAではビッグマンのサイズではないにもかかわらず、リバウンドを量産した選手たちをご紹介。リバウンドは通常、身長や体格が大きな利点となるプレーですが、これらの選手たちは卓越したジャンプ力、タイミング、そして強靭な意志で不利を跳ね返し、コート上でインパクトを与え続けました。
【1960年代】
ジェリー・ルーカス(Jerry Lucas)
203cm、104kg
ドラフト1962年1巡目全体6位指名
<1965-66>平均21.1リバウンド、21.5ポイント
ロイヤルズ7年、ニックス3年など
ジェリー・ルーカスは、身長203cmと平均的な高さではなく、パワフルな選手でもなかったのですが、それでもシーズン平均リバウンドランキングではウィルト・チェンバレン、ビル・ラッセル、ボブ・ペティットに次ぐNBA史上4位に名を連ねています。視野の広さとポジショニングの良さでリバウンドを量産しました。特に相手のシュートの軌道を読んだリバウンドが得意だとされています。
ウェス・アンセルド(Wes Unseld)
201cm、111kg
ドラフト1968年1巡目全体2位指名
<1968-69>平均18.2リバウンド、13.8ポイント
ブレッツ一筋13年
平均身長の低かった60年代においても、小柄な部類に入るセンターながら、圧倒的なリバウンド力を持つ選手でした。1968年にルーキーとしてデビューし、その年にMVPを受賞。低い重心と強靭な体格を活かし、相手選手を押さえ込み、鋭いアウトレットパスから速攻を作り出すスタイルでリバウンドを制しました。
【1970年代】
トラック・ロビンソン(Truck Robinson)
201cm、102kg
ドラフト1974年2巡目全体22位指名
<1977-78>平均15.7リバウンド、22.7ポイント
サンズ4年、ブレッツ3年など
本名はレオナード・ロビンソンで"トラック"のようなパワフルな体を指して、名付けられた愛称です。フィジカルなプレースタイルと高いスタミナでインサイドを支配し、1977-78シーズンにはリバウンド王に輝きました。
ラリー・スミス(Larry Smith)
203cm、97kg
ドラフト1980年2巡目全体24位指名
<1980-81>平均12.1リバウンド、9.6ポイント
ウォーリアーズ9年、ロケッツ3年など
守備型のフォワードで、得点にはあまり絡まない選手でした。オフェンスリバウンドの名手であり、最盛期には平均して5本は期待できる存在で、ポジショニングとタイミングで相手を圧倒しました。
【1980年代】
バック・ウィリアムズ(Buck Williams)
203cm、97kg
ドラフト1981年1巡目全体3位指名
<1986-87>平均12.5リバウンド、18ポイント
ネッツ8年、ブレイザーズ7年など
ルーキーから7年連続で80試合以上に出場し、その全てでシーズン平均11.9リバウンド以上を達成。非常に安定したリバウンド力を誇り、フィジカルなプレースタイルとハードワークで多くのボールを奪い取りました。
チャールズ・バークレー(Charles Barkley)
198cm、114kg
ドラフト1984年1巡目全体5位指名
<1986-87>平均14.6リバウンド、23ポイント
シクサーズ8年、サンズ4年など
実際の身長はガードのマイケル・ジョーダンより低い195cmだったといわれています(オリンピック出場時の公式身長)。センター並みの体重からくる力強さと、驚異的な跳躍力を活かしてリバウンドを制した類まれなる選手でした。フィジカルなプレースタイルとボールへの執念でインサイドを支配し、何度もリバウンド王争いに絡みました。
デニス・ロッドマン(Dennis Rodman)
201cm、95kg
ドラフト1986年2巡目全体27位指名
<1991-92>平均18.7リバウンド、9.8ポイント
ピストンズ7年、ブルズ3年など
「リバウンド=ロッドマン」と世界中に知らしめるほどの存在です。試合前にはチームメイトや敵の選手が放つシュートを研究したといいます。無尽蔵のエネルギーと巧みなポジショニング、シュートの軌道を読む天才的なセンスで、7回連続のリバウンド王に輝きました。守備面でも抜群の貢献度を誇ります。
アンソニー・メイソン(Anthony Mason)
203cm、113kg
ドラフト1988年3巡目全体53位指名
<1991-92>平均11.4リバウンド、16.2ポイント
ニックス5年、ホーネッツ3年など
ゴリラのように鍛え上げられた頑丈な体格と、強靭なメンタリティでインサイドの競り合いに強く、所属するチームに多大な影響を与えました。尽きることの無いスタミナとパワーで相手選手を疲弊させ、激しいプレーも多い選手でした。無骨そうな雰囲気ですが、パスも得意なオールラウンド型の選手でもあり、多彩さも魅力でした。