初めて間もないこのブログも思った以上に反応やアクセスがあり驚いております!
皆様の疑問にこたえられるような内容を目指し精進しますね☆
さて前回は「助監督」について説明させて頂きましたが、助監督と同じく撮影までの準備の要となる部署が
「制作部」
なのです。ちなみに助監督は部署名として「演出部」とも呼ばれます。
制作部は我らの番組のクレジットとしては「制作担当」「進行主任」「進行」と表記されてます。撮影や照明などの技術職と違って、何をする人達なのか解りづらいって思いますよね?大丈夫です。
実は僕もよくわかってなかった!
20年以上業界にいて他部署への知識や興味の無さに呆れますが^^;
勿論制作部にも役割・上下関係などあるのですが、具体的によく分かってなかったというのが詰まる所の僕の認識です。だから教えてもらいましたよ制作部さんに!
◯「制作担当」
制作部のトップです。制作会社から出された予算を踏まえつつ、ロケ場所の費用、作品全体の予算見積もりを出しつつ監督のオーダーに合わせて撮影場所を探しプレゼンします。このプレゼンが所謂「ロケハン(ロケーション・ハンティング)」というやつです。
ロケ場所の交渉は勿論、近年は地方自治体や市役所などに存在するフィルム・コミッション(通称FC)に協力を仰ぎ、物語やシチュエーションに合うロケ場所を探したりします。一般道路などでの撮影は警察への申請が必要だったりするので、その申請書を作成・提出するのも制作部のお仕事。
ロケ撮影の責任者、という立場であり何か問題が起こった場合の窓口になったり間に入って撮影隊の無茶振りを交渉してくれるのもこの部署なのです。
そして作品がクランクアップすると日々の撮影でかかった費用全てをまとめる「精算」作業も担当のお仕事で、これは本当に大変
ロケ費・食費・交通費・雑費などなど領収書とレシートの山と戦うのです・・。
◯制作主任
撮影現場での仕切りが主たる作業ですが、ロケ場所探しや申請作業などは担当と同じく兼任してます。だから制作部は上下関係はあれど作業に関しては同じ業務をしている事が多いです。
日々の撮影にはスタッフや俳優・撮影機材を、はたまた特撮ではヒーロー・怪人の着ぐるみをロケ場所に搬入するための車両が沢山配車されます。この配車作業をするのも主任のお仕事。
ロケ車両がロケ場所に到着する前に前乗りして、誘導するのも主任がやってくれます。それと意外と重要なのが「トイレの場所」!を把握してるのも制作部さんなので、到着後真っ先に「トイレは〜にあります〜!」と教えてくれます
◯進行
制作部の助手さん達。現場に1〜2人位居ます。
担当と主任の指示を受け、現場で忙しく動くのがこの進行さん。現場に常に在するコーヒーやお茶、スポーツドリンクを準備したり日々のお弁当を発注したりもします。
そしてロケで結構辛い作業となる「車止め・人止め」も制作部さんが率先してやってくれます。カメラのフレーム内に映っては不自然な車・人・自転車の横行をカット撮影のたびにお願いして待ってもらうのはなかなか骨の折れる作業です。
更に録音の妨げになる工事音などを一時止めてもらう交渉なんかもしてくれます・・。聞くだけで大変でしょ?そんな事、全ての人が快諾してくれはしませんからね!
「バ◯ヤロー!、待ってなんかいれねーよ!こちとら急いでんだ!」
となじられる事も多々あります
現場によって差は勿論ありますが、ザッとこんな役割分担かと思います。
撮影部や照明部などの技術パートと違い演出部と制作部は、
「頭脳労働」と言われる事があります。
撮影が始まるまでの土壌・下こしらえをするのが制作部。そしてロケ場所が確定したところで俳優スケジュールと照らし合わせて撮影の総合スケジュールをチーフ助監督もしくはスケジューラーが作るという訳です。
これでやっと撮影が始まるのです
かなりかいつまんでの説明でしたので、細かい部分はまた別の機会に紹介しますね。
まずは皆様に撮影現場で働く人達の役割を一通り説明しないと他のプロセスが分かりづらくなりますんでね
次回は撮影部他、技術職の説明をしていきますよ!