一週間ちょっと前に、チェロが我が家に来ました。
格安で譲ってもらったのであります。
さっそく飛びついたのですが、もう楽しくて楽しくて、あっという間に嵌りました。

よく言えば研究肌、悪く言えば知識先行型でありまして。
いつものように本、ネット、動画を駆使しまくり、身体で覚えるよりも先に頭で考えつつ、楽しくやっております。
親指がちぎれんばかりに痛かった問題も解消しつつあります。


なんだかんだ弦楽器は、ギター時代の経験が応用できるため、スッと馴染む気がします。
それにしても難しい楽器だ。恐るべき深さ。
そしてリズムが強烈にとりづらい。
拍頭で音を出す事すらできん。
を書けるのが、良い作曲家の条件だと言われております。


Ravelの曲で何が好きかと聞かれても、時期によって違った回答をすると思いますが、ピアノコンチェルト in Gはやはり白眉。


第2楽章の、長い長いメロディ。
息をのむほどの素晴らしさ。
最後、コールアングレにより再度奏でられる主題。
何度救ってもらったかわからん。




最後にシラけることを言うが、
美しい木管アンサンブルは、やはり金管楽器ホルンの扱いに掛かっているようです。
本当に魅力的なヤツです、ホルン。
一度吹かせてもらう機会があったが、そりゃあもう震えた。
空間支配力がものすごい。
ひどい二日酔いであります。
とても楽しい飲み会でした。


細野さんのいちばん新しいの。

Heavenly Music/ビクターエンタテインメント

¥3,150
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本当にこんな音楽を分け与えてくれてありがとうございますという感じ。
ただただ、味わい深いです。
前作HoSoNoVaに比べると、ウキウキするようなチューンが目立つ印象です。


[All La Glory]は、ザ・バンドのカバー。
娘を見守る父親の曲かな。
こんなに綺麗な曲があっていいのかしら。
「子供の為に俺はこれから頑張ろう」という決意って、なによりも綺麗だと思います。
年寄りじみてるか。


[Cow Cow Boogie]は楽しい曲。
細野さんはブックレットの中で、度々「言葉のリズム」に言及している。
乱暴に言ってしまえば、英語やイタリア語は単語にリズムが内包されていますわな。
なぜ日本の熟練のソングライターが、擬音語や擬態語を多用した幼児語のようにも見える歌詞を好むのか、昔から不思議だったんですが、
擬音語や擬態語って、“音楽的リズムを内包した”数少ない日本語なんだな、と。
腑に落ちたわけです。
ドロップ イン ザ 腑。

それにしても[Cow Cow Boogie]の詞の軽妙さよ。
「あいつのカウボーイソングは風変わりだ」って。
なんでもない。なんてことない歌詞。
だけどそれがいい。
なんてことなくてそれが良い。
「なにか」なんて起こらないでいいもの。


たまに昨日のような楽しい会がありゃあ、それで。
ディアンジェロばっか聴いてしまう時期がまた到来しました。

Voodooの1曲目からヤラレっぱなしですわよね。
リズム隊の渋さったら、ない。




ボスンボスンいうダーティなキックと、リムショットのみのスネア、
あとはおそらくハットとライドのみ。
ライドも、グワシャーンとは打たん。
いわゆる「クラッシュが居るべきところ」はすべてハイハットで済まされる。
ワルい。ワルすぎる。
そしてこのえげつないノリ。
無敵。無敵すぎる。

ピノのベースは言わずもがな。
どんなリズム感してたらこんな凄まじいことになるのやら。
最強のリズム感と最強の配音センス、使用する食材はそれだけです、とでも言わんばかり。


そして主役ディアンジェロ。
お前はマッチョすぎる。