昔…ネット上で読んだ記事だったのですが、KARAのメンバーを動物に例えるなら?という質問に対して、スンヨンはハラについて『鯉。だって魚みたいでしょ』と答えていて随分ストレートだなと思い、笑ってしまったことがあります。


確かに目が少し離れていて魚みたいですよね。それが印象に強すぎて、他のメンバーについて何て言ったのか全く覚えていません。




東山彰良の小説『流』は台湾を舞台にした物語なのですが、その中にこんな詩が出てきます。



魚説 只因為我活在水中、所以你看不見我的涙



『魚が言いました…わたしは水のなかで暮らしているのだから あなたにはわたしの涙が見えません』



水の中で生きている魚の涙は、水の中で生きたことのない物には見えないという意味で、違う環境に生きる人や自分とは違う考え方で生きている人には、自分の孤独を分かってもらえない…という寂しさが表現されていると思います。

この詩を見ると、ハラのことを思い出します。


ハラは整形告白やら交際宣言やらもぶっちゃけてましたし、サバサバした雰囲気も有り、『クールなお嬢様』というキャッチフレーズ等、すごく気が強いし豪快でタフな人なんだろうなと思っていました。勝手なイメージですが。


なので、『大変なのに大変じゃないふり、つらいのにつらくないふり。そうやって生きて来たら、表面は大丈夫そうに見えるのに、中はぼろぼろに壊れている』というハラの言葉を知った時は衝撃でした。


ジヨン曰く、ハラは『触れたら壊れそうなほど純粋で情に厚くてもろい』そうで、とても繊細な人だったみたいです…。


魚が泣いているのには気付かなかったな…。


『流』では、国籍や過去や生き方や価値観が違う人たちが出てきます。


魚の涙に気付かずに見えないまま生きるのか、見ようとしないで生きるのか、見ようと努力して生きてみるのか、見えた時には遅いのか、見せないように生きていくのか。


そんな物語の詩を思い返す度に、ハラのことが

思い出されます。