2011年のフジテレビ騒動(2011ねんのフジテレビそうどう)は、日本において、2011年(平成23年)、俳優の高岡蒼甫(現・高岡蒼佑)によるTwitter発言を発端(きっかけ)としたフジサンケイグループフジ・メディア・ホールディングス)のテレビ局であるフジテレビジョン韓国に関する番組構成・報道等が、韓国側を利するように偏向捏造されている、または日本を侮辱するような放送をしているなどという指摘[1]に関連する一連の騒動。特に「韓流押し」報道に関する批判がネットユーザーなど[1]によってなされた。

 

 

概要編集

日本において、フジテレビの報道姿勢に対する散発的な批判は、2002年日韓ワールドカップの時節から、特にインターネット上で行われていたが、その頃は数あるマスコミ批判の中の一つという程度だった[2]。しかし、前年の2010年頃からはその比重が高まり、ネットニュースなどでの批判事例が増えていた(後述の批判事例を参照)。

2011年(平成23年)7月23日高岡蒼甫俳優)がTwitterで、フジテレビの報道姿勢が韓国寄りであると批判したことにより、本件は東アジア規模で注目を集めることとなった(後述の高岡蒼甫のツイートを参照)。

放送倫理・番組向上機構放送倫理検証委員会は、フジテレビの報道姿勢に対して意見・勧告・見解は出していない[3]。放送局は具体的に明らかにされていないが、2011年に視聴者から寄せられた意見で「朝から晩まで韓国ドラマや通販番組ばかり流しており、我々高齢者の望む内容とは程遠い。」という意見があったことは公表されている[4]

 

 

批判事例編集

韓国ドラマ韓国著名人を過剰に紹介している(ゴリ押し韓国ブーム)という批判がなされている[5][6][7][注 1]

実際、フジテレビは『韓流α[注 2]という韓国ドラマ専用の放送枠を平日の午後に設けており、地上波テレビとしては、他局と比較して圧倒的に韓国ドラマの放送時間が長い[注 3]。例えば、2011年7月の番組表(関東地区)によると韓国ドラマの地上波での放送時間は、フジテレビは月に約38時間、TBSは19時間、テレビ東京は12時間、NHKは4時間、日本テレビテレビ朝日は放送なしである[8][9]。また、韓国をテーマとする番組、および韓国をテーマとせずに韓国に言及した番組の数を他局と比較したうえで、フジテレビによるステルスマーケティングの可能性を示唆する分析もある(調査期間は2011年7月23日〜8月21日)[10]。このような「韓流押し」の傾向は15年前から続いているという指摘もある[11]台湾で自国の製作番組の割合が40%以下(それまでは20%以下)にならないようにする法案が提出された際は、日本のネット上でフジテレビの「韓流押し」に絡めた批判が行われた[12]