日本髪にすると決めたはいいものの、日本髪ってかんざし一つでかなりイメージが変わります。
リハーサルメイクを決めるまで何も考えていなくて、急に慌てだしました。
最初の候補はこれ。ミキモトさんのパールかんざし。
レンタル価格54,000円なり。
でも、なんか違うんだよなあ。素敵なのだけど。予算もこれくらいならいいかなと思っていました。
いちばん無難なのは、つまみ細工の花嫁かんざし。
京都のおはりばこさんのかんざしは大好きです。
おいおい、ちょっと待て。おまえはアラフォーだろっと自分でツッコミ入れてしまいました。
これが似合うのは、若い花嫁さん。
どうしても七五三や京都の偽舞妓さんを連想してしまうので、選択肢からは外しました。
いろいろ考えるうち、アンティーク着物に合わせるのに、かんざしもアンティークじゃないと!と、よくわからないアンティーク欲がむくむく。
結局ありとあらゆる手段でアンティークの花嫁かんざしを探すことに…。
リミットも迫る中、秋田簪のアンティーク品に巡り合いました。
まさかまさかの逸品でした。
細かい細工は、ほとんど道具を使わずに手で曲げて加工するものだそうです。
今となっては秋田簪のアンティークそのものが貴重。実際に目にしてのも初めてでした。幸いにして退色や壊れている部分はあるものの、着用には差し支えない程度。これなら修理なしでもどうにかいけるかな…。もう迷ってる暇もありませんでした。
結局、思い切って買ってしまいました。
アンティーク屋さんに訊いたところ、商品の出所や経緯はお話しできないとのこと。
ただ、ここまで精密な秋田簪は近年のものにはないので、明治~大正期のものではないかと推測。
で、後から気が付いたことですが、3本でひと揃え。
短いのはどこに挿すの?
秋田簪の使用例、参考になるものがほとんどなかったのですが、短いものを真ん中に挿すようなのです…。
え?ほんとにこれでいいの?誰か教えて…。
それから、ものすごく大きい&重たい&長い…。
新日本髪に挿せるのかどうか、もう本当に不安で。
リハーサルで最初に泣きつきました。