531●森瑤子のことを考えています。その1「大人の女とはなにか?」 | マダムXの個人的音楽遺産 ときどき映画と本

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「マダムXの個人的音楽遺産 ときどき映画と本」というタイトルの通り、自分が聞いてきた・見てきた・読んできたもので子ども世代に伝えたいオールタイムベストの音楽・映画・本のメモです。

みなさんこんにちは。

アラフィフ誕生日月間の今日、
わたくしマダムX主催で
「てんびん座の会」をするんです♪
てんびん座生まれの女性と何人かをお誘いして。



ていうととても優雅な感じw 
ですけど、要は
飲み会というか、ママ会なんですがw
近所のイタリアンなんですが、「飲み放題」つけました
みなさますてきなメンバーなので
どんなお話しが出てくるか楽しみです

で、私が最年長だな・・・。



さて

十分すぎるくらい十分に大人の年齢になってるにもかかわらず
たまーにですが
「大人の女とは何か?」ということを考えています。

自分が大人なのかどうか
(年齢というか生物学的にはもちろんそうですけど)
精神的にどうなのか?
ということかな?
ふるまいとかどうなのか?ということ。


「大人の女」というキーワードで
私がいつも思い出すのは
作家の森瑤子さん。

みなさん、森さんご存知ですよね?
小説のテーマは男と女のこと
ライフスタイルもいかにもゴージャスで
しかもかっこいい!大人の女だった。
いかにも「80年代」を象徴しているような女性。

森さんは1993年に52歳で亡くなっているのですが・・・・

え? 
(もう数年で追いついてしまうじゃない

でも、一説によると、最近森さんの小説はあまり読まれていない系らしいと?
同じく亡くなった女性作家で、大人の女系の
向田邦子さんの衰えない人気ぶりとは対照的という説もネットで読んだ。

「バブルっぽい」という評があるみたいですが
むしろ、
時代が変わって女性の寿命がほんとに長くなり、
長い期間「女の現役」が可能になり、同時に精神が若くなり(幼稚になり?)
大人の女とか必要とされなくなったのでは?


などどいうことを、考察しているのでした・・・。

というのも、
私は森瑤子さんの「ファン」ではないんですが、
意外にたくさん読んでます。(ました)
今でもたまーに読み返す。

最近「ホテル・ストーリー」(1988年角川書店)
というホテルにまつわる短編集を読みました。
これは初めて読んだんですが、
意外に良かったですよ
デビッド・ボウイも出てくるんですよ!( ´艸`) 

★この本については別の回で書く


さて、その森瑤子さんの書いた
「大人の女としての十の条件」

というのがあるんですね。

ご紹介しましょう。

1. 人のせいにせず、苦しみや痛みを自分で引き取る。
2. 仕事を持ち、夫に頼らないだけの自分の収入がある。
3. 結婚している。あるいは男と暮らしたことがある。
4. 子どもを産み、そして育てた経験がある。
5. 男をすべて恋人にせず、友達づき合いできる男がいる。
6. 一人でレストランやバーへ行って、食事ができ、お酒が飲める。
7. しゃれた会話ができるような、インテリジェンスがある。
8. 年齢を重ねていっても、決して感性が衰えない。
9. どんなことにも好奇心を持って接することができる。
10. 自分が不幸な状況にあっても、人に対してやさしくできる。



さて。みなさんいくつ当てはまりましたか?


わたくしは
3と4は夫と子ども3人いるからクリア(まだ育ててる途中だけど)
6はできる! 「SUL」にひとりで行ってカーズとジェイクとリックの曲かけてもらうからw

これをよんで
「けっ」て思う女性もたくさんいることでしょう・・・w

でも、森瑤子という作家は、
本気で上記の10か条を追求した女性なんじゃないかと思うんですね・・・
あ、本人ではなく「森瑤子という作家」が。

その苦しさがまた、森瑤子という作家を作家たらしめていた源流なのでは?
と思ったりするんです。

「ぶっちゃけ」とか「ゆるい」「ほっこり」などという
現代の緩い等身大を支持するキーワードとは全く交わらない
元祖「ハンサムウーマン」というか、「やせ我慢の美学」というか
そういう気がします。

で、なぜ私が森瑤子のことをたまーに、考えるかというと
森瑤子の「情事」を読んだとき、
(たぶん高校生か大学生だった)
恐ろしいと思ったんですよ・・・。

その時はなんていうかうまく言えなかったんですが・・・
アラフィフのいま
いまならうまく言える。
恐ろしさをいろいろかいくぐってきたいま

「この女の人生の将来に待ち受けている呪いが恐ろしい」

若い私は、当時きっとそう思ったんでしょう・・・

(続きます)






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