信越五岳ラップ等 | ウルトラランナーへの道

ウルトラランナーへの道

2011年に立てたサブスリー、サブナイン、UTMF完走の目標は2012年サロマをもってすべて達成しました。陸上経験がなく40才から走り始めたランナーでも練習の仕方で速くなれることを実証しました。練習、栄養、ケア、グッズ、レース戦略について書いたブログです。

昨日は高速道路の通行止等により帰宅が遅くなると思っていましたが、通行止が早々に解除になり三連休最終日にもかかわらずスムーズに帰れました。

身体は痛いけど、荷物の仕分けをすぐにやり泥んこになったシューズもシャワーを浴びながら洗った。そして7A前にバッテリー切れとなったガーミンを充電してラップを拾いました。

今回は110キロレースですが、最長18.5キロのショートトレイルレースを9本走るつもりでそれぞれの区間に目標を定めました。この区間目標は昨年のレース前にイメージしたタイムと実際のタイムのギャップを分析してうまく走ればこのタイムで走れると昨年書いておいたものです。

そしてレース前にこんなのを作りました。



高低図に区間距離と目標時間、そのときの時刻、平均ラップ、そしてその他情報を書き込み手のひらサイズの防水袋に入れたシンプルな表です。

ベースにしたのは大会会場で配布された地図です。



それを切って折り曲げて裏面の白紙を出して書き込めるようにしました。



結構立派なラップ表を作られてる方が前日説明会にはたくさんいました。タイムを速いのから遅いのまで三通りくらい書いてあったり、細かい数字をギッシリ埋め込んでいました。自分が見易ければ何でも良いのですが、私はパッとみて分かり、いつでも見ることができることを重要視してます。この表なら次のエイドまでのコースイメージと高度・距離を知ることが出来る。高度計測が正確なガーミン910XTJと組み合わせることで、あとどれだけ登れば良いのかを知ることができます。また目標時間を書いてあるので平均ラップも分かる。また三通りのタイムを書いたらだいたい一番遅いタイムになるものです。。。目安のタイムは一つを作り、それに対して区間タイムが速かったのか遅かったのかが分かれば十分だと思います。


ラップはこんな感じです。

上段がラップタイムで下段がエイド滞在時間です。また予定タイムはエイドを出るまでのタイムです。

【スタート~1A(18.5キロ)】

予定 2時間

1:56:50
0:00:32----1:57:22(7:27:22)

ほぼ予定通り走りました。最初はガンガン抜かれたけどペースを守った。


楽に走っていたと思いますが写真を見ると既にきつそうです。

【1A~2A(5.4キロ)】

予定 1時間

0:58:56
0:02:21----1:01:17(8:28:39)

斑尾山頂を目指して登る坂もキツかったけど、スキー場のゲレンデを下るのもキツかった。ここは脚を温存してゆっくり走ったが、それも織り込み済みの8時30分通過目標に対して8時28分通過だからここまでは予定通り。

【2A~3A(13キロ)】

予定 1時間45分

1:57:14
0:01:38----1:58:52(10:27:31)

ここは少し設定が厳しかったようですが、まあ予定の範囲内です。



【3A~4A(13キロ)】

目標 1時間45分

1:50:05
0:02:16----1:52:21(12:19:52)

河原沿いのダラダラ上りは全部走るつもりだったが、所々早歩きをまじえたので少し遅くなった。昨年は暑くて水をかぶりながら走ったが今年は小雨がパラツキ気持ちよい気温だったが途中雨が強くなりアクティブシェルを着たら小降りになり蒸し暑くて仕方なかった。ただ昨年よりはかなり楽に行けた。

【4A~5A(15.1キロ)】

目標 2時間35分

2:27:10
0:18:14----2:45:24(15:05:16)





昨年はこの区間は失速したが、今年はまあまあ良いペースで通過出来た。エイドは7~8分で出れる状態であったが、ガーミンのバッテリー充電をして身体も少し休めることにした。ただ20時間持つはずの910XTJが9時間半で残量12%になっていたのは誤算でした。。カタログデータの20時間は無理でも7割の14時間はもつと思った。それならこのエイドにバッテリーを置いといて休憩しながら充電すればかなり回復すると思っていました。時間がもったいないから30%回復で止めた。間違いなく最後までもたないけど仕方がない。このエイドではペーサー(ボランティア?)の女性二人がいろいろ手伝ってくれてホント助かりました。ありがとうございます。

【5A~6A(14.4キロ)】

目標 2時間5分

2:08:23
0:01:10----2:09:33(17:14:49)

ここは前年までは区間終盤の下りがかなりテクニカルなコースでしたが、今年から少しコースがかわり走りやすくなりました。ここは最初に林道のダラダラ上りが7キロくらい続きます。その区間を走ればタイムはかなり良くなるけど走り続けることは出来ずに早歩きをまじえた。途中から前年上位に入った女性に話しかけていただき、トレイルに入る直前にある水エイドまでいろいろ話をしながら並走しました。彼女は林道はすべて走ると決めていたのでキロ8~9分で走った。私は早歩きでリズムよく登りました。ここは体力も温存できたし楽しく先に進むことが出来ました。一期一会に感謝。水エイドで私が先に進んだ。なぜなら急坂の登りは遅いからすぐに追い付かれると思ったから。。予定通り追い付かれたので道を譲り、また追い付いたら一緒に走りましょうと言ったが追い付くことはなかった。コース変更のあった箇所はかなり走りやすくなっていた。前年通りだったら10分は遅かったと思う。

【6A~7A(6キロ)】コース表示は6.5キロ

目標 50分

0:55:00 18:08
0:03:00----0:58:00(18:12:49)

昨年は6Aエイドでライトを装備したが、今年はまだ明るい時間に到着したので、そのまま進む。戸隠神社の奥社に入るまでの舗装路はダラダラ上りで走れる区間なのに、ちょっと疲れが出てきたので早歩きをまじえた。奥社内に入ると鬱蒼と木々が繁りかなり暗かった。ここらでライトを装備する方が増えてきた。暗くなるとスピード感覚が狂ってくるのでガーミンを頼りにペースが落ちないように自分をコントロールし、歩く時間を図りながら、設定タイム通りに次のエイドに着くように考えて先に進んだ。

が。。。

6Aを過ぎて4キロ少しでバッテリーが終わった(--;)もう少し先まで持つと思ったのだが仕方がない。この辺りはフラットだから高度計測は必要ないのでさほど困ることはなかったが歩く時間が増えたように感じる。

昨年は真っ暗だった奥社もまだ薄明かりがあった。この時間は観光客も多く応援をいただいたが、昨年の凛と静まった闇もまた良かった。しかしこんな中を走れるのはとても幸せなことだと思います。

また7A直前の鏡池を今年は明るいうちに通過して見ることが出来ました。しかし目標タイムでは走れなかった。ちょっと歩き癖が出てきたようです(--;)エイドでライトを装備してスタートしようとしたら、雨が強くなってきたのでザッグに縛っておいたアクティブシェルを着用するために一旦ウエストに巻いたライトを外すなど無駄な時間を使ってしまった。。

(ちなみにガーミンがないので備忘録としてFacebookに7A18:08とか書いたのでここからの区間タイムとエイド滞在時間はざっくりです。)

【7A~8A(5.3キロ)】

目標 45分

0:59:00
0:05:00----1:04:00(19:16:49)

中盤まではガーミンでペースをコントロールしてキツくなりすぎないように歩きを入れてきたが、ガーミンがなくなりコントロールが出来なくなってきた。歩く時間が長くなると当然ながら距離が進まない。たった5.3キロしかない区間なのに長く感じた。結果目標タイムから大幅に遅れた。ただし身体はそれほどへばってはいない。気持ちの問題です。しかしこんな時はペーサーがいると楽だと感じました。

【8A~ゴール(17.7キロ)】

目標 3時間

3:34:00----3:33:00(22:49:49)

ここの目標3時間はかなり余裕を持った3時間のはずだった。身体の痛みはたいしたことはないし、何より内臓系の問題は一切なく、まだまだ行けると思った。

8Aを過ぎてしばらくしてスマフォのバッテリーも切れた。スタート前に少し使った後は、ガーミンが切れるまで使っていないから電波の通じない5A辺りでかなり消耗したと思う。主催者より常に電源を入れておいて欲しいと言われたが電波の通じない場所では切るべきであった。最悪の事態に遭遇した時に連絡出来ないのでは意味がない。携帯電話は電波の通じない箇所では電波を探すために異常にバッテリーを消耗する。可能であればコース上に【注意 右側崖】とか【注意 橋】とかランナーのために案内標示を立ててくれてるのだから、例えば【注意 ここから電波不通区間】と【ここから電波不通区間通過】とかの看板も置いてくれると電源を落とせるのと、電源の入れ忘れを防げると思いました。

時刻も分からないから、案内スタッフに会うたびに残り距離と時刻を教えていただいた。

幸いなことに台風の影響をほとんど受けることなくこの区間を走れましたが、コースはかなりの泥濘で急登は足場を見付けて登らないとずり落ちるようであった。昨年も走っているけどこの区間の記憶は曖昧になっており、ガーミンがないので現地点の高度が分からず、これからどれだけ登ればいいのか分からずモチベーションが落ちまくった。。山にはやはり高度計は絶対に必要だと思う。このトレイルの登りは急登に入る前はリズムよく歩いたが急登に入ると上を見ないで一歩一歩進んだ。ずっと先に案内看板が見えるがそこまでの距離と高さから急傾斜がまだまだ続くと分かるキツかった。この辺りはかなり抜かれた。みんな歩いているのだけど歩くスピードが違うのだ。私は緩い登りならキロ8~9分で歩くが、この辺りは他のランナーより相当遅かったから多分キロ20分くらいだろうか??

トレイルの急登が終わり山頂かと思ったら、そこからスキー場の急登が待っていた。ここは先まで見渡せるからずっと上にいる先行者の明かりが見える。あんな場所まで登るのかと思うと気が滅入る。。何とかスキー場のゲレンデを上りきると、今度は階段だった。(順が逆だったかもしれない。)そしてようやく山頂についた。そこからは下りだけど、トレイルは泥濘が酷く水溜まりだらけなので冷たい泥水に何度も足を踏み入れた。その瞬間は気持ち悪いがR×Lsocksメリノウールのお陰で気持ち悪さはすぐに消えた。しかし足場が悪いトレイルを暗闇の中走るのは注意を要した。またゲレンデは足場が良いので走れるのだが前モモが痛くて走る気にならなかった。。この辺りでも16時間台ではゴール出来ると思っていた。しかしスタッフに距離を聞いてもちっとも進まない。。すぐ先100キロの看板がありますと言われてから忘れた頃に看板が現れる始末(--;)ホント101.5キロ付近の水エイドまでは遠かった。時刻を聞くとここから8.5キロをキロ7分弱で走らないと16時間台でゴール出来ないとこまで落ちてることに気付いた。そこからはダラダラ上りの林道だから頑張ればそのペースで走れるが睡魔も襲ってきた。カフェインをとって耐えるも下がったモチベーションは中々上がらず必死に16時間台でゴールしようという頑張りには繋がらなかった。ただ走ったり早歩きをしたりして気持ちを切らさないようにしたが残り距離も時間も分からないのは辛かった。途中で私を抜くランナーのペーサーに時刻を聞いたら17時間半も怪しくなってきた。目標を下げたらドンドン落ちていく。ここが踏ん張りどころと思って走った。しかしこの林道は景色が変わらず眠さを助長させる。。。

ラスト2キロを切った辺りで景色が変わり少し走りやすくなった。それまでは抜かされ放題だったがここからは頑張った。スキー場のゲレンデに入ると一気にかけ降りてゴール!!



長い旅が終わりました。
目標よりかなり遅く、昨年の区間タイムも超えれなかった。この区間には課題を残した。



自分の限界まで出し尽くした感はないけど、特にトレイルレースはこれで良いと思っています。出し尽くす寸前でトラブルに見舞われたら対処できない。これもいろんな考え方があるけど私はゴールしてからまだ10キロ、20キロなら歩き続けることが出来る体力は残ってます。

言い方を変えると自分に甘いってことですけどね。。。

ただ私にとってトレイルレースはタイムをとことん追求するレースではなく、大自然の中を気持ちよく走り無事にゴールすることをマストにしている。そのマスト条件をクリアして自己ベストも更新したのだから素直に嬉しいです。また次回以降にタイムを短縮するのびしろはたっぷり残っている。。

参考までに昨年と今年の比較をすると、

・気温は昨年より低く走りやすかった。
・雨具を着ると蒸し暑くパフォーマンスは低下した。
・路面は泥濘が酷く走りにくい場所が多かった。
・6A手前のコース変更はかなり走りやすくなった。
・台風の影響は少なくとも私のタイムより早ければほとんどない。

総合的に見ると私のタイム辺りから先にゴールした人にとっては昨年より走りやすかったと思います。

一度アップしますが、後程前年の区間タイムを追記します。


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