「ペテロの葬列」 宮部みゆき | lighthappy

lighthappy

読書がメインにお酒やあれこれ

#読了。杉村三郎シリーズ第3弾。
今多コンツェルングループ広報室に勤める杉村三郎は、編集長園田との取材先からの帰りに、バスジャックに遭遇する。犯人は拳銃を持った老人。犯人は人質に慰謝料を払うと宣言するが、警察の突入の際に自殺する。事件のほとぼりが冷めかけたころ、人質らに現金が届く。果てして犯人の素性は、そしてこの現金の出所は・・・
久しぶりに宮部作品を読んだ。色々とネタをちりばめた物語に引き込まれ、上下巻の長さを感じさせないのはさすが。マルチ/悪徳商法からの人の弱みに付け込んで、誰もがささいなことで被害者に、そして加害者になる。坂本の行為は若すぎる正義感かもしれないが、正直ページ余っているのにこれで解決かと思ってしまった。驚きはその後。井出、菜穂子、そして杉村も正直に生きるということなのか。続編に期待。