「エデンの東」を観た。

ジョン・スタインベック原作の映画だ。
スタインベック作品の中では「怒りの葡萄」と並ぶ有名作品。

監督はエリア・カザン。
彼の映画は好きだ。
それと同時に「風と共に去りぬ」や「欲望という名の電車」を作れた彼には激しく嫉妬を覚える。

さてこの映画、内容が素敵なのは勿論だがそれ以上に僕を興奮させたのは主役だった。
ジェームズ・ディーンだ。
完膚無きまでに殴られた気分である。
圧倒された。
感動に胸を奮わせたのではない。
見せつけられた。
負けた、いや、そもそも勝負なんぞ出来ない。
これから自分はどうやって生きて行けば良いのだろうというところまで思考が及んだ。

彼の素晴らしいところはキャルを演じていない事だと思う。
ジェームズ・ディーンがジェームズ・ディーンであればある程良い。
恐らくキャルを演じようとしていたら途端に面白くなくなる。
それなら原作を読めば良い話だ。
自分がやる意味を見失ってはならない。
全員が自分が自分である事に集中する事によって作品は良くなるのだろう。
キャルを演じていたら「エデンの東」の命題は伝わってこなかった気がする。
上手く、綺麗に、素敵に、面白く、そんな風にやる必要は無いのかもしれない。



何て素敵な人間だ。
彼や三谷昇さん、マーロン・ブランドみたいな俳優になりたい。
ああ、なんという一日だ今日という日は。

アルバイトの給料日だった。
アルバイトが終わり次第喜び勇んで駅前の銀行にお金を引き出しに行く。

無い。
無い。
いやそんな筈がない。
しかし無い。
財布のどこを探してもキャッシュカードが無い。
それだけではない。
郵便局のキャッシュカードも、Suicaも、順天堂病院の診察券も、カードというカードが無い。
あるのは高速バスのスタンプカードだけ。

落としたか?
それとも誰かがお金を盗もうとして11円しか入ってなかったから怒ってカードを盗ったのか?
バッグをひっくり返しても出てこない。
なんだよ、おい。
どういう事だ!

冷や汗と脂汗を器用に流しながら不器用な足取りでアルバイト先に戻る。
それでも無い。

誰が盗った。
あいつか?
それともあいつか?

どこで落とした?
あそこか?
それともあそこか?

最後にカードを見たのはいつだ?
昨日は、記憶に無い。
一昨日は、確かにあった。

誰だ?
どこだ?
いつだ?



重い足取りで、それでも早足で家に戻る。
家を探しても無かったら、銀行や郵便局に電話をしなければならない。
ああ、そういえば家賃も今日中に払わなければならない。
家主にも電話をしなければ。






家に入ってまず座り込む。
未曾有の脱力感が僕を襲う。
はっとしていつも財布を置いている場所を探す。












あった。



カード達は冷たい脂汗にまみれた僕を指指して笑うかのように、普段と変わらない様子でそこにあった。
いや、心無しか窮屈な財布から抜け出て気持ち良さそうに見えた。
これからはたまに財布から出して窓辺にでも並べてあげる事にしよう。
もっと無くしそうだ。















さて、安心したところで銀行へ向かう。
家賃を振り込み残りを引き出す。
それからTSUTAYAへ行き、一ヶ月働いた自分へのご褒美にDVDを借りる。
最近金欠で久しく借りていなかったから、とても嬉しい。
実はもう借りるのは決めてある。
フェリーニの「道」と「アラビアのロレンス」だ。
ずっとお金が無いから我慢していたのだ。
やっと借りられる。
冷たい脂汗は止まり、重い足取りは随分と軽くなっていた。






無い。
無い。
いやそんな筈がない。
しかし無い。
「道」が無い!
既に借りられているのではない。
そもそも無い。

おいおいどういう事だこれは。
半笑いで棚を端から探す。
しかしどこにも無い。
店員に聞いても無い。
冷たい脂汗が・・・。



そんな時僕を救ってくれたのが「エデンの東」。
そういえば今度劇団昴の「エデンの東」を観に行く。
ちょうど良いじゃないか。



こうして僕は「アラビアのロレンス」と「エデンの東」を借りて帰路に着いた。
途中で買った「十六茶」が胸に染みた。
今日は元気に活動しました。



まず10時に相棒マッキーさんと国立駅に待ち合わせ、お気に入りの喫茶店「珈琲館」へ向かいました。
モーニングを頂きながら漫才の打ち合わせです。
当日やるネタの決定と軽い読み合わせをしました。

ネタは僕の書いた 「我が道を行くと死ぬ」 と 「最近世の中ちょっとおかしいで」 をやる事になりました。
題名は暗いですが、中身は明るく笑い飛ばしております。

そして僕はアメリカンを、彼はキリマンジャロを飲みながらお話合いは続きます。
ネタを2つやるのではなく2つを繋げて1つの長ネタにするとか、その中で2つのネタをボケとツッコミを途中で入れ換えるとか・・・云々かんぬん。



それから公園やカラオケにて読み合わせをしてみました。
しかし・・・難しい。
やってみて初めて解る漫才の難しさ。
芸人の皆さんよくやるなー、なんて2人して空を仰ぎました。

なんか普通に2人で喋ってる方が面白かったりするんですねぇ。
漫才だけじゃありませんが、狙い済まして笑かすというのは難しいですねぇ。



でも



絶 対 笑 か し て や る 。