成績が悪いというわけではありませんでした。でも、目立ちませんでした。スポーツが苦手というわけでもありませんでした。でも、得意ではありません。異性に好かれるタイプでもありませんが、特別に嫌われたという体験もありません。
 仲間はずれでもなく、いじめられていたわけでもありません。
 でも、私は孤独だったような気がします。家でも、学校でも、いつも一人だったように思うのです。
 漠然とした根拠のない疎外感がありました。
 みんなと楽しみを共有できなかったのです。テレビの話題、アイドルの話題、友だちの話題、そうした話題がありませんでした。
 ですから異性に対しても、あまり興味がもてませんでした。いっしょにいても楽しくないのです。いえ、疲れてしまうのです。
 口の中を見られるのがイヤでした。髪が綺麗かどうかが気になりました。臭いについては、さらに気にしました。誰れかといれば、たとえ家族でも、そんなことばかり気にしてしまうので疲れました。いっそ一人になれたら楽なのに、と、いつも思っていました。
 最近はかなりよくなっています。他人といっしょにいても楽しいと感じるようにもなりました。
 でも、あの頃は、とにかく一人が気楽でした。
 他の女友だちが異性と話したり遊んだりすることに熱中しているのが理解できませんでした。
 その一方で、異性の裸にはものすごく興味がありました。背の高いがっしりした男の子には、大きなオチンチンがあるのか、まだ、子どもっぽい男の子のオチンチンは小さくて包茎なのか、そんなことばかり想像していました。
 友だちが男の子の話しをしていても興味を持たないのに、エッチな話になると、私は熱中してしまいます。とくに、オチンチンを見たというような話しは大好きでした。ですから、私のエッチは有名でした。
 まだ、全裸で歩くとか、ノーパンで歩くという露出欲求は、その存在さえ知らない頃でしたが、男の子にこっそりアソコを見せてあげたい、着替えやトイレを覗かせてあげたい、と、そんなことは、すでに考えていました。いえ、実行もしていました。
 見られた瞬間、見せてあげた瞬間、見た瞬間、そのときだけが、私は私以外の人としっかりとつながったのです。孤独が癒されたのです。
 その露出の奥にある快感は、今も変わらないと思います。