ミュージカル『PARADE』日本初演。

先日の名古屋公演で無事に大千秋楽を迎えました!!

 

初演であるということと、作品の性質上、通常よりも長い2ヶ月の稽古、そして本番期間が約1ヶ月、計3ヶ月強この『PARADE』の世界にいましたが、無事に全公演終了致しました!!

 

「千秋楽という我々の事情はお客様には関係ありません。日常を捨てて作品に没頭し、いつも以上に丁寧に」

という森新太郎。

相変わらず素晴らしいドSな感じですが、その顔に大千秋楽の安堵と作品が成功したことへの喜びが滲み出ていたのを僕は見逃さない!ww

 

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大千秋楽の会場となった名古屋の愛知芸術劇場の大ホールは、昼も夜も売り止めした見切れ席を除いて超満席!!

 

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この5階席まである客席が満席だったんですよ。

圧巻!!!!

 

それでも、淡々と丁寧に、いつもと同じよう千秋楽は進みました。

全員がただただ作品を届けるだけに集中した時間。

素晴らしい大千秋楽だったと思います。

 

人種差別という難しいテーマの作品がこうやって日本でも評価を受け、お客様の心に突き刺さったという事は本当に素晴らしいことだと思う。

この作品を観て「あぁ、かわいそうな事件があったのね」ではなく、今でもこういった人種差別は深く根付いていて、日本人も差別の対象であるということ。そして世界にはこういった差別を数え切れないほど経験してきた人たちで構成されているのだということを我々日本人も理解しなくてはいけないと思うのです。そして、それがミュージカルというエンタメからの教養でも決して悪くはないのではないかと‥。

 

そんなことを言いながら僕はトム・ワトソンという白人至上主義者の役を演じていたわけで…w

このトム・ワトソンという役は本当に難しい役でした。

ほとんど説明が無いまま、いったい何者なのかもわからないまま、ただ薄気味悪く存在する。

「ワトソンっていったいなんなの?」

と終演後によく聞かれました。

 

でも、コレこそが正解で、当時もトム・ワトソンは得体の知れない人物で、でも薄気味悪く、異常なる力を持っている掴みきれない人だったのではないでしょうか?

だからこの『PARADE』でのトム・ワトソンの不可解な存在は、当時のそれそのままだったのだと僕は理解しています。

 

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この『PARADE』は本当に素晴らしい作品だし、トム・ワトソンという役も面白くやりがいのある役でした。でも「いつまでもやってられない」というのが正直な気持ちでしたww。それほどまでにこの作品とこの役は心身ともに疲労する。それほどまでにpowerが必要でした。

大千秋楽を終えて寂しさよりも達成感と安堵感でした。

そして何よりも作品が高評価を得ているということを最大の賛辞として受け止めました。

 

これは僕だけでは無く出演者のみんなもSTAFFも全員が同じ気持ちだと思います。全員でやりきった!駆け抜けた!出し切った!!

そんな大千秋楽後の打ち上げでした。

 

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ミュージカル『PARADE』

森新太郎の初ミュージカル演出作品。

贅沢なキャスト、素晴らしいSTAFF陣、満席の客席。

この作品に出演させて頂けて本当に幸せでした。

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とても重厚で衝撃的な作品。

現代の日本ミュージカル界に風穴を開けたかどうかなんてどうでもいい。

この作品が皆様の心に突き刺さっていてくれさえすれば、この作品を創り上げ上演した意味があるのだと思います。

 

 

『PARADE』を応援してくださった皆様、本当に有難うございました。

 

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ほなまた(^з^)/~~

 

 

 

★NÎRO★