新納慎也オフィシャルブログ『ニイロの思考カイロ』 powered by Ameba
「いとこがいっぱいいるんだなぁ…」
というたった一言の台詞に命をかけたところから僕は『ラ・カージュ・オ・フォール』と出会いました。

その後シャンタル役を初日前日に急遽指名され、無我夢中でやり切った『ラ・カージュ・オ・フォール』。

すべては10年前のこと。



「またラカージュを、シャンタルをやりたい!」
と思い続けた8年後、ラカージュの再演オーディションの話を聞き付け、多くの反対意見を跳ね退けてオーディションを受けに行きました。もちろんシャンタル役で!沢山のダンサーさんたちに混ざって久々にラカージュの曲でラカージュの振付を踊っただけで涙ぐみました。

そして決まったシャンタル役。今回は代役ではなく、紛れも無く新納慎也がシャンタル役の本役だと言う事実だけで興奮して吐きそうになってました。

撮影や他の仕事が重なり、思う様に稽古に参加出来なかったけど、決して稽古不足と言われないように必死で稽古に付いて行き、家でもファルセットの特訓、そして風邪を引かないように、喉を痛めない様に万全のケア…。

10年前のNIROと戦いながら、懐かしさに溺れないよう、新納慎也のシャンタルを産みだしました。

東京初日は再びこの場にこの役で、そしてこのファミリーで居られることに涙が止まりませんでした。

なぜそんなに『ラ・カージュ・オ・フォール』が好きなのか?

…わかりません。

ハッキリ言ってこんな大変な作品はないってくらい大変です。準備にも時間がかかるし、本番中もずっとメイクを変えつづけ、着替えつづけ、昼夜の間も休む間も無く次の準備に入ります。体力的にも辛いし、ファルセットは繊細だからケアが大変…

でもこの作品が好きなのは作品の良さと、そして僕自身の個人的な“代役”というデビューの執着…。
それ以外にもきっとこの作品には何か不思議なPOWERがあって、関わった人間を虜にしてしまうんです。
その証拠に今回新たにカジェルになった面々も「この役は誰にも渡したくないっ!」って言ってますから!

好きな理由がハッキリ分からないけど、とにかくこの作品は僕にとって特別で大切な大切な作品なのです。

小さな舞台や映画、テレビを経て、商業ミュージカルにデビューしたのが10年前の『ラ・カージュ・オ・フォール』。そして10年目の節目に再びこの作品に出演させて頂いたことで、初心に返り色々な感情や現実にぶつかりました。
そしてまた新たに一歩を踏み出すPOWERをもらった気がします。

ありがたいことに、今の僕はラカージュの余韻に浸る時間もなく次の仕事に向けて動き出さなければいけない状況です。

また次に『ラ・カージュ・オ・フォール』と出会うことが出来たなら、2009年の新納慎也をライバルに戦わなければいけません。決して負けないようにそれまで一生懸命頑張らねばっ!…ねっ!
そう思えるって素敵なことでしょ?


『ラ・カージュ・オ・フォール』
沢山の人が幸せそうな笑顔でスタンディングして下さったカーテンコール。
しかも全公演!
鹿賀さんも市村さんも、長い舞台人生で、全公演スタンディングになったことなんてないそうです。
もちろん僕も。
そのスタンディングが“お約束”ではなく、心から楽しんで、思わずスタンディングしちゃったのがしっかりとわかるスタンディングだったんです。
毎回毎回、お客さんのその笑顔がなによりもの賛辞でした。
本当にありがとうございました!



『ラ・カージュ・オ・フォール』
僕にとって大切な作品、そして節目となる作品が終わりました。
応援して下さった皆様、そして『ラ・カージュ・オ・フォール』を愛して下さった皆様、本当に本当にありがとうございました!


新納慎也また新たな一歩を踏み出します。
『ラ・カージュ・オ・フォール』のファミリーである誇りを胸に!

『ラ・カージュ・オ・フォール』万歳っ!


ありがとうラカージュ!


ほなまた(^3^)/~~



★NIRO★