漆黒の闇を照らす、あなたの優しい光。
見上げればいつも優しく包む。

そんなあなたにいつしか恋をした。
けれど…最初から分かっていた…。


これは、この気持ちは泡沫の恋。
どれだけの想いを抱いても、
あなたは…ふと微笑むだけ…

決して…返してはくれない。
あなたの優しさは、木漏れ日の様に、
私を優しく守り……そして、
氷の様な冷たさを感じさせて、
私を突き放す。



「僕は、キミが好きだ。けれど…それは、
キミと同じ好きじゃない…」



そう言われてから、もうどれだけの月日が流れていったのだろう……?



あれほど激しく抱いていた恋心も
もう今となっては、過去に置いてきたもの。


月は満ち欠けを繰り返し、闇夜を照らす。
迷う心を淡く映し出す。
傷付いた人を優しく包み込む。


そんなあなたを私はただ愛していた…。
会えない夜は、寂しくて、
涙が静かに零れ落ちていた…。



傍に居られれば、それだけで良かった。
一人でいる時にだけ、ふと会いに来る。
そんなあなたが好きだった。


けれど…触れてはくれなかった。
あなたの目には私は映っていなかった。
あなたの心には、別の想い。
二人でいても、言葉を紡ぎ合っても、
何処か遠くを見ていた…。


その横顔が息を飲むほど美しかった…。
まるで、いつもの月光の様に…

咲いては、舞い散る花の様な儚い恋
それを照らしてくれていた変わらない月影



今はただあなたの幸せを願っている…
ふと、静かに微笑んでいて欲しい…。


その想いを静かに月夜に帰す。
そして、また一粒、涙が零れ落ちた。
ここにあるのは、過去のいつか。
もう戻らない…。

But、If you hope,
I would stay with you…like moonlight.