中村勘九郎さん主演舞台「真田十勇士」の感想です がっつりネタばれです(あと結構辛口かも)
ドラマの「影武者徳川家康」といい上川さん主演の「真田十勇士」といい 同じようなネタが続いているな・・・と思っていたら どうも今年は大阪冬の陣から400年(もちろん来年は夏の陣から400年)で「大阪の陣400年プロジェクト」といろいろやってるみたいですね 大阪城でプロジェクションマッピングしてたりするのは知っていましたが
そうそう 今回の舞台の一番の特徴はこの「プロジェクションマッピング」 まず最初に舞台に緞帳がおりていなかったんです その代わり本来緞帳がある場所のちょっと後ろくらいに白いスクリーンが下りていて 始まる前にそこに「六文銭」(真田の家紋)が映し出されている 舞台がはじまるとオープニングミュージックが流れるなか スクリーンに 空と流れる雲とか鳥が飛んでいる映像がうつって 空に掲げられる戦国武将の旗印 最後にでっかく「真田十勇士」の題字なんて もう戦国ゲームのオープニングムービーみたいだなぁと思いました
あと場面展開するときも プロジェクションマッピングでいろんな映像をうつしたり 合戦のシーンでは大量の兵士が戦うところを流したり ドラマのような演出があったり いろいろやっていて珍しくて面白かった
あと珍しいといえば そのオープニングが終わってスクリーンが上に上がるとすぐに一人ひとり登場人物紹介がありました それもナレーションが「元宝塚トップスターで現在女優として大活躍 淀君を演じるのは真矢みき」とか ウロ覚えだけどこんな感じのにあわせて前に出てきて見栄をきる キャラクターだけでなく演じる人間の紹介までするなんて珍しいなぁ 少なくとも私ははじめてだった
ストーリーはざっくりいうと 世間で名将と名高い真田幸村は実はそうではなく それを知った猿飛佐助がその嘘を後世に残る本当にしようとするお話
第一幕は幸村と佐助との出会いと十勇士を集めるところ 第二幕は大阪の陣 このあたり群像劇の基本で 最初仲間をあつめる そして次にその仲間が散っていく・・・というわかりやすい展開
ただやっぱり第一幕 ちょっと間延びしたな~ だって十人集めるというあたり 新しい人が出てくる→小さいいざこざ→仲間にする という展開が続いちゃうものね 一幕終わりで十勇士が見栄をきるんだけど 正直「やっとそろったか・・」という気持ちになってしまったわ
第二幕は戦さのシーン中心だからやはりもりあがるし演出も派手でした
ただね これは私の教養不足なのかもしれないんだけど 真田十勇士詳しくないのよ 猿飛佐助とか 霧隠才蔵とかいっても 服部半蔵みたく有名な忍者の名前・・しか覚えてないくらい もちろん真田幸村はしってるけど それくらいの知識しかないの
これはあくまで私が勝手に思ってるだけなんだけど 群像物語って最初は何もないところからはじまってどんどん人が集まってきて人間関係も複雑になってその組織が強くなっていく でもある程度完成した後には どんどんその仲間たちがいなくなってゆく その作り上げた組織や仲間が大切に思えるだけにその喪失が切ない・・というあたりが醍醐味だと思うんです 大河ドラマの新撰組とか 有名どころでは三国志 水滸伝なんかもね
で 何がいいたいかというと 私この舞台 真田十勇士に思い入れもてなかったのよ 後半 戦いながら仲間が死んでいくのだけど もちろん見ていて悲しくないことはない でも「あぁこの人が! この人も!! みんなしんじゃう!」みたいなそういう思い入れからくる切なさみたいなのはまったく感じなかった このあたり だから私の教養不足で たとえば三国志の張飛が死ぬシーンなら そのシーンだけ見せられても悲しくなると思う それは私が三国志という物語をよく知っているから 張飛というキャラクターをよく知っているから勝手に脳で色々補完しちゃうのよ でもどうも真田十勇士にはそれがない
これ今更いってもしゃあないけど 10人もいるからこうなったんだよなぁ キャラクターが多すぎてメイン以外の十勇士がとっても薄かったからだと思います
さてチーフが演じたのはその十勇士の中の一人 筧十蔵
まさかのカマキャラ(笑) そうくるかー そういう意味で埋もれがちなその他十勇士の中ではインパクトのあるキャラではありました ただ第一幕は本当に出てきて仲間になったシーン以外の出番はほぼない
第二幕 十勇士に内通者がいるという展開になったとき 「絶対 十蔵」だと思った だって彼以外ではそれが許されるキャラがいなかったもん それに対して佐助が「俺はみんなを信じる」みたいに言ってたけど 繰り返すけど この舞台を見ているだけではどうして佐助がそれだけ仲間を信じられるかそれが私には伝わってこなかった だってものすごく寄せ集めだもん そりゃ間者の一人くらいいてもおかしくないでしょう そのあたり「思い入れできてない」とつくづく感じた
十蔵は結局スパイをやめるんですが もうその展開がまさかのホモの三角関係 「間者をやめる」に対して彼を潜り込ませた仙九朗という忍者が「新しい男にほれたのか」とか「俺とお前の仲だろう」とか あと戦の最中に結局十蔵は惚れた相手である同じ十勇士の由利鎌之助と一緒に仙九朗に切り殺されるのだけど「そいつがお前の惚れた男かー!」とか 何? 痴話げんか? 最後 斬られて折り重なって死んでったり・・・・
なんかね 一人ずつ戦いながら仲間が減っていく悲しいシーンなんだけど もう正直みょうにおかしくておかしくて なんだかなぁ(笑)
舞台効果は派手だったしフライングとかも多用して エンターテイメントとしてはとってもおもしろかったんだけど ちょっと散漫な感じがする舞台だったわ・・というのが私の感想です