図書館で借りた本

「空海さんに聞いてみよう」白川密成著


 

「仏なんて見たことがないので、いないと思います」

「曇った日の世界に、太陽は存在しないと思いますか?」
なるほど~と思った。

 

 

 

空海さんの著書の言葉が現代語訳されたものを、

白川さんの独自の言葉で解説された本。


 

「吽字義」の文より

 

日月星辰は 本より虚空に住すれども

雲桐蔽きし 𤇆塵映覆す

愚者はこれを視て 日月なしと謂へり

本有の三身も またかくのこ如し

 

 

太陽や月や星はもともと虚空にある

けれども、雲や霧によっておおいかくされ、

煙やちりによって 覆われることがある

愚かな者はこれ見て

太陽や月がなくなってしまったと思う。

もともとそなわっている仏身もまた

これと同様なのである。


 

信じる、ということを実行しようとする時、

これほど頼りになる名言はないと思う。



 

人を信じたり、

自分を信じたりする時、

ついつい弱い心がのぞいてしまう。

「本当はそうではないんじゃないか」って。


 

でも、そんな時、

「雨の日は太陽がなくなったということだろうか?

いいえ、そんなことはない。

ちゃんとあるよ。」

こんな空海さんの言葉で強くなれる。


 

飛行機に乗っていて、

しばらく上空高く進んでいれば、

青空と太陽と

とてもすがすがしい景色をみることができる。

目的地に着く頃、高度も下がり

雲にすっぽり入って

さらに降りていくと

急に灰色の雲が現れ

雨が降っているのが見える。

すると、機内に雨の匂いがする。

湿度を感じる。

空港に着陸する頃には雨の景色になれるが

でも、ほんの数分前のあの快晴が

まるで夢のように感じてしまうこともある。

でも、確かに太陽は輝いていて、

どこまでも青い青い空が広がっていた。

まるで空気のないような青が

やっぱり夢だったのだろうか、

と思わせるが、

でも、確実にあるのが太陽。月。星。

 

たしかに、そこにある。