2021/04/27


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雲が好きだ

果てなく続く

その空に

自由気ままに

浮かび

自由気ままに

過ごす

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心を放ち

目を瞑り

空の大きさ

感じよう

横浜山手の空

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昭和のど真ん中に産まれた…あたしは

☆1973年オイルショック☆

当時トイレットペーパー・洗剤類が店頭から消え

TVが放送休止をした事を覚えている

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非常事態宣言下

ネオンを消灯しなければ

家路につく事が出来ない

人々が多く…いるようだ

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まるで回遊魚のように

動き回らなければ

呼吸できないのだろうか?

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指先が未だ覚えていた電話番号
ワンコールで受話器が上がった
偶然にも秘書では無く
あの方の懐かしい声が響いた
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あたしは…言葉を失い
涙が…頬を走り始めた
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そして…受話器の向こうから
なんの躊躇いもなく
「もしもし…Pか?」と
あたしの名を呼ぶ声が聴こえ
その問いかけに…あたしは
こわれた
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道路脇の公衆電話である事も忘れ
受話器を握り締めながら
止めどもなく泣きじゃくった
「何処に居る」
その口調に釣られるように
最寄り駅の名を告げた
「30分後に」
その言葉に…あたしは…
しまった…と言う思いより
安堵感を覚えた
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そして…ゆっくりとこの数年を
振り返りながら歩いた
今…あたしは…重き守るものを
背に乗せ奈落の旅を続けている
その旅は予想以上に過酷な旅
何処に終着駅があるのかも
予想がつかず
ひたすら歩いている
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何の保証も無い世界に足を踏み入れ
踏み入れたからには自己責任が伴う
それは重々…分かっている
それにしても…今は…疲れ果てた
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いつしか駅に着いた
珍しく…あたしが早かった
改札口に人が溢れてきた…一際背の高い
あの方は人混みでも直ぐに分かる
あたしは…歪む笑顔で手を挙げた
あの方は駅前の喫茶店を指差したが
あたしは…此処でと手を振り指を差した
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発券機の狭い台に紙包が置かれた
「帰っておいで」
その言葉に紙包の意味が分かった
あたしは唇を噛みながら
あの血の味を思い出した
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そして…あたしは…一言
「もどります」と
あの方に告げた
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既に涙は渇いていた
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あの方は…何も言わず改札口へ
あたしは…歩いてきた道へ
もう一度…其々の道へ戻って行った
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それが…あの方に会った
最後の日となった
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平成29年…風の便りに…あの方が
旅立ったことを知った
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あいする♡みなさま
コロナ禍の今…何故か
バブル期と酷似しているような
気がするの
耐えて我慢した
何かを掴むような
生きている
それは…掴む事と
とうこは…思うの
それは…人…
其々様々かもしれない
でも…何か
その手で掴んで欲しい
《感謝》
♡とうこ♡