2019/02/16
淡雪を踏みしめ…美爪に向かう…
程よく…暖かく…
程よく…加湿され…
程よく…アロマの香り…
何事も塩梅の素晴らしい…美の職人さん…
手書きの大理石柄…marble…
ミッドナイトブルー…チョイス…
う〜ん…ま・ん・ぞ・く
女性から頂く…チョコレート…
う〜ん…ま・ん・ぞ・く
☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆
のどごし良く…一気に流し込んだ…
ビールの炭酸が…あたし・の…
喉を刺激する…その刺激が…さらに…
店を閉めぎわに掛かった…電話を…
苦く…思い起こさせる…
○ロ○ィですが…暫く沈黙の後…
ご主人は…いらっしゃいますか?…
まだ戻りませんが…どちら様ですか?…
あたし・は…その声に聞き覚えがあった…
間違える筈が無い…それは…実妹の声…
あたし・は…妹の名を告げる…
もしもし…もしもし…と…執拗に…
あたし・は…受話器に…何度も繰り返す…
長い時が流れた…諦めかけた頃…
挑むような口調で…
あなた奥さんですか?…
あたし・の中で…かろうじて…
留めておいた…一本の糸が…
鋭い音を立て…裂け…弾けた…
その一本の糸は…ささくれながら…宙を舞い…
邪悪な眼を光らせ…あたし・を…嘲笑い…
奈落の底に落ちていった…
23歳の頃…母から勤務先に
知らせの電話があった…
夫と妹が…車に乗っている姿を弟が見た…と…
あたし・は…母に言う…
余分は…教えないで…
幼い頃に…他人祖母に躾けられた…
知らぬが花…
あたし・は…あたし・を張り…
粋に生きていく…それは…
あたし・の美学…女の一本道…
今…あたし・には…叶えたい夢がある…
その為に…満身創痍になろうと…
受けてたつ…覚悟があった…
しかし…人は…
疑惑が確信に変わる時…
脆く…砕ける…心が折れる音を聴く…
そして…その日が…必ず訪れる事を…
知っているのだ…
知らぬが花…
あたし・は…三十路になる頃…
苦いビールを呑み砕きながら…
その意味を…理解する事となった…
《続》
美還みなさま
お寝坊の…ゆったり…まったり…
休日であります事
珠響《祈》