今年1年の収穫に感謝をする秋祭りが各地で行われていますね🍁

今回は、天皇陛下が行われる御稲作についてご紹介しようと思います!💁‍♂️


皆さんは、皇居に田んぼがあることはご存知でしょうか!?

天皇陛下は毎年、初夏に皇居の田んぼでお田植えをされ、秋にはお稲刈りをされています🌾

収穫されたお米は神宮の神嘗祭に供えられる他、年間の宮中祭祀にも供えられます。


そもそも、神道において稲作とは天からもたらされたものなのです👆

天照大御神の孫である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が地上に降臨される際、天照大御神は

吾が高天原に所御(きこしめ)す斎庭(ゆにわ)の穂(いなのほ)を以って、亦、吾が児に御(まか)せまつるべし

との言葉と共に稲穂を瓊瓊杵尊に授けられました。


天照大御神は高天原において稲作を行われ、収穫されたお米を新嘗祭で神々に供えていたのです。

そのお米を天孫に授けて地上で稲作を行わせたのです。


「斎庭の稲穂」今野可啓 神宮農業館蔵


神宮での神嘗祭や宮中の新嘗祭の起源は、ここにあるのですね✨


さて、天皇陛下が御稲作を行われるようになったのは、昭和2年(1927)のことです。

昭和天皇は赤坂御所に田んぼを設けられ、翌昭和3年(1928)以降は皇居内の生物学御研究所の一画に田んぼを設けて御稲作を始められました。


その後、上皇陛下も昭和天皇の大御心を継がれて御稲作を継承されました。

そして、平成2年(1990)からはお田植えに先立って種籾を蒔かれて苗を育てる作業も始められました。

今上陛下も御稲作を引き継がれています。



本年4月11日の「お手まき」です。

栽培品種は、粳米「ニホンマサリ」と糯米「マンゲツモチ」の2種類です。



本年5月16日の「お田植え」です。

一株一株丁寧にお田植えされます。



本年9月13日の「お稲刈り」です。

先述の通り、収穫されたお米は神宮の神嘗祭に懸税(かけちから)として供えられ、また新嘗祭はじめ宮中祭祀で供えられます。


(写真3枚は宮内庁ホームページから拝借致しました🙇)



こちらは、皇大神宮に奉られた懸税。

天皇陛下からは皇居で収穫された稲穂が根付きのまま、大きな紙垂をつけて奉られます。

神宮ホームページから拝借致しました🙇)


御製 神嘗祭に皇居の稲穂を伊勢神宮に奉りて

(昭和30年)

八束穂(やつかほ)を内外の宮にささげもて

はるかにいのる朝すがすがし


わが庭の初穂ささげて来む年の

田の実いのりつ五十鈴の宮に


昭和天皇御製です。

御稲作に寄せられる大御心が拝察されます。


食事をする際には、改めて「いただきます」「ごちそうさま」の心を噛み締めて頂きたいですね😌