2023年5月24日(水) 晴れ
昨日の夜は少し雨が降ったようですが、今日の大阪は朝から晴れました。最高気温は23℃で比較的過ごしやすい一日でした。
長居植物園のバラ園の写真の続きがまだあるのですが、この前の日曜日にはフレンチレストランでランチの後、フェスティバルホールでクラシックのコンサートに行きましたのでその話題を。
前回クラシック・コンサートに行ったのは1月22日、「ザ・シンフォニーホール」での「ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団」の公演でした。
この時は、「イタリアン・ランチとクラシック・コンサート」のタイトルでブログの記事にしました。
そして今回はシリーズ?第2弾??、「フレンチ・ランチとクラシック・コンサート」です(笑)。
前回のコンサートで、藤田真央さんの演奏する『ベートーベンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」』に感動した嫁さんが、是非ともまたピアノ協奏曲を聴きたいという事で、今回は辻井伸行さんがソリストを務める『ヴァシリー・ペトレンコ指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』の公演に行きました。
開演は午後2時からでしたので、その前に前回同様ランチにしましょうと言う事で、フェスティバルホール周辺のレストランを検索、ネット検索で評価の高かった『レストラン ヴァリエ』へ。
フェスティバルホールの最寄り駅、大阪メトロ「肥後橋駅」、京阪「渡辺橋駅」から地下通路でつながっている「中之島ダイビル」の2Fにあるレストラン。
中之島のオフィスビルの中にあるレストランなので、カジュアルなお店かと思いきや、結構本格的なフレンチレストランでした。
ランチのコースを予約しました。
あらかじめテーブルにカトラリーがきちんとセットされているレストランで食事をするのは、かなり久しぶりでした(-_-;)
塩締めイワシ タルタル 菜園風
鰯の味がしっかりしていて、それでいて生臭さがなく、絶妙な味付けでした。
和歌山 朝びき鶏コンフィ アスパラガスのヌイユと共に
鶏の焼き加減が素晴らしい。ソースも美味しかったです。
五月の昆布締めサワラ 黄金柑 小夏 スナップエンドウ
昆布締めの鰆は和食ですよね、お刺身だし・・でも、この黄金柑 小夏という柑橘の何とも言えない酸味と甘みが相まって、今まで食べたことのない味わいでした。美味しかった。
鹿児島 ゆすのきポーク 香り高いソースジュ
かなりのボリュームにびっくり。
焼き具合が絶妙で、思ったほど脂っこくないソースの味わいが素晴らしかったです。大満足。
ムース オ シトロン クリームチーズアイスクリーム と シューラスク
酸っぱくて甘くて、シューラスクがカリカリで、う~ん、めちゃめちゃ美味しい。
久しぶりに食べた本格フレンチ、めちゃめちゃ美味しかったです。
「カジュアルなお店かと思いきや、結構本格的なフレンチレストラン」と書きましたが、お店の人はとてもフレンドリーで、料理の説明以外も色々話しかけてくれました。フェスティバルホール近くのお店なので、コンサート前に利用するお客さんが多いのだと思いますが、開演時間に遅れない様に気を遣っていただきました。
辻井伸之さんが出演するコンサートに行くという話から、スティーヴィ―・ワンダーの事を話題にされて、ああそんな視点もあるんだなぁ・・と感心しました。
食事を終えて、「素敵な一日をお過ごしですね」と声をかけられつつ、フェスティバルホールへ。
管弦楽:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
指 揮:ヴァシリー・ペトレンコ指揮
ピアノ:辻井伸行
チケットはオンラインで購入しました。チケットを郵送してもらうと送料がかかり、コンビニで発券すると手数料がかかりますが、当日窓口で発券してもらえば送料や手数料はかかりません^^
座席はS席1階6列44番&45番。
1階1列~5列はオーケストラピットにもなる部分で本公演ではステージとなっており、6列は最前列の席です。
もし聖子ちゃんのコンサートだったら最前列は最高の席でしょうが、オーケストラのコンサートなので、この席ではコントラバスの斜め後ろ姿を間近に見る事が出来るだけです(笑)
辻井伸之さんが演奏している姿は、残念ながらピアノに隠れて見えません。ペダルを踏む様子は良く見えましたが・・・。
まあ、聴くことがメインなので全く問題はありません^^
オーケストラは、「ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団」。イギリス・ロンドンを拠点とするイングランドを代表するオーケストラです。
指揮者は「ヴァシリー・ペトレンコ」さん。ロシア人の父、ウクライナ人の母のもとに生まれた、サンクトペテルブルク出身のロシア人指揮者。
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者ですが、ロシア国立交響楽団の芸術監督も務めていました。昨年のロシアのウクライナ侵攻直後、この侵攻を今世紀最大の道徳的失敗と人道的災害のひとつだとして非難し、ロシア国立交響楽団の芸術監督の地位を辞任したのだそうです。
今回は、辻井伸行さんの演奏が第一の目的でした。
盲目でありながら幼少期からピアノの才能を発揮されている事から、クラッシック音楽に詳しくない人にも良く知られているアーティストですね。
そして、演奏するのはチャイコフスキーの『ピアノ協奏曲第1番』、ピアノ協奏曲と言えばこの曲と言えるほど有名でベタな曲です。
辻井伸之さんの演奏する動画がありました(オーケストラや指揮者は不明)。
辻井伸之さん、ハンディがあることで注目される部分はあるでしょう。盲目だから聴覚が発達して音楽的才能がより発揮されるのかなと言った意見もあります。そして、ものすごい努力を重ねてこられたのだと想像できます。でも、どんなに早いフレーズでも一音一音がはっきり聞こえてくる高度な演奏技術を背景に、想像力豊かな表現力を発揮されていて、そもそも盲目であるとかは関係なく類希な才能の持ち主が発揮するパフォーマンスに、ただただ感動でした。
プログラム2曲目は、ショスタコーヴィッチの『交響曲第8番』。
ショスタコーヴィッチと言えば、現代音楽に近い近代音楽の作曲家です。同じロシアの作曲家のチャイコフスキーは、親しみやすいメロディがの曲が多く、普段から耳にする音楽が多いですが、ショスタコーヴィッチはどちらかというと難解で、あまりクラッシク音楽を聴かない人は「なんじゃこりゃ?」と思う人もいるかと思います。
でも僕と同年代の大阪人としては、朝日放送で放映されていた関西ローカルのテレビドラマ『部長刑事』のテーマ曲『ショスタコーヴィッチ交響曲第5番』を記憶されている人は多いと思います。
本公演は『交響曲第8番』です。僕はほとんど聴いたことが無い曲でしたので、あらかじめYoutubeで予習をしておきました。
でもね、やっぱり親しみやすいメロディーが多いチャイコフスキーとは違い、重苦しく難解な音楽で、サッパリ頭に入ってこないのです。
「これは寝るな・・・」(笑)と、覚悟を決めて2番目のプログラム『ストラヴィンスキー交響曲第8番』に臨みました。
が、いやいや・・・全く寝るどころではありませんでした。奏者一人一人の技術が素晴らしく、オーケストラとしても非常にまとまっていて、最初から最後までヴァシリー・ペトレンコ指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のパフォーマンスに引き込まれ釘付けになりました。感動しました。
やっぱり音楽はライブだと改めて思い知らされましたが、今まで体験したライブ音楽の中でも、かなり上位の体験でした。
ショスタコーヴィッチの交響曲第8番は、第二次世界大戦中の1943年に作曲された曲で、何百万もの命が失われたその一つ一つに心を寄せて作曲された曲だとも言われています。このコンサートはロシア音楽の2曲がプログラムされたコンサートですが、ロシアのウクライナ侵攻前に企画されたプログラムだそうです。
でも、まさしく今演奏されるべき曲が選ばれたコンサートだと思いました。
おわり。