映画『私をくいとめて』を観てきました。 | 自由帳

自由帳

個人的な日記です。特に決まったテーマはありません。
気が向いたら更新します。

2020年12月20日(日) 晴れ

 

12月も下旬になりました。もうすぐクリスマス、大晦日、お正月・・・。

ああ、月日が経つのは早いと、毎年この時期言ってます(笑)

 

寒いのと、コロナの影響でチョッと気分が落ち込み気味。映画や写真を撮りには行けてませんでしたが、いくつかブログネタはあったものの、やる気が出ずにすべてボツ。

そんなこんなで、記事更新が1か月近く滞ってしまいました。

 

そして何とか気を取り直し、今日は、映画『私をくいとめて』を観てきました。

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

映画『私をくいとめて』公式サイト

 

監 督:大九明子
原 作:綿矢りさ
出 演 :のん、林遣都、臼田あさ美、若林拓也、前野朋哉、山田真歩、片桐はいり、橋本愛、岡野陽一

あらすじ
おひとりさまライフがすっかり板についた黒田みつ子、31歳。
みつ子がひとりで楽しく生きているのには訳がある。
脳内に相談役「A」がいるのだ。
人間関係や身の振り方に迷ったときはもう一人の自分「A」がいつも正しいアンサーをくれる。
「A」と一緒に平和な日常がずっと続くと思っていた、そんなある日、みつ子は年下の営業マン 多田くんに恋をしてしまう。
きっと多田君と自分は両思いだと信じて、みつ子は「A」と共に一歩前へふみだすことにする。

映画『私をくいとめて』公式サイトより

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

いつもの映画館の4番シアター(106席)。公開1週目の日曜日、本日1回目10時10分からの上映でした。
観客は26人ぐらい、男女比は半々、年齢は30~50歳代ぐらいかな。

(いつもの通り、アバウトです。)

久しぶりにのんが主演だったり、最近人気の林遣都が相手役だったり、東京国際映画祭で「観客賞」を受賞したりで、話題の映画だとは思いますが、テレビなどで大々的にプロモーションしているわけではないので、まあ、観客数はこんなものなのかな?

 

全国的にコロナ感染者数が増えている状況ですが、映画館は12月1日より、座席販売、フード類販売は通常通りになっている様です。

今日は、毎月20日の”MOVIX デイ”なので、大人料金は1200円でした。

 

 

 

原作は、綿矢りさ さんの小説『私をくいとめて』。2017年の作品、僕は未読です。

綿矢りさ さんは、2001年に「インストール」でデビュー、第38回文芸賞を受賞(当時高校生で、最年少受賞)。2004年には「蹴りたい背中」で第130回芥川賞を受賞されています。

映画化作品は、「インストール」(04)、「勝手にふるえてろ」(17)、そして今回の「私をくいとめて」(20)の3作品です。
 

 
 

 

 

 

 

 

 

監督は、大九明子さん。

お笑い芸人や、女優として活動した時期もあるそうです。

映画美学校在学中、『意外と死なない』(99)で映画監督デビュー。『勝手にふるえてろ』(17)では、第30回東京国際映画祭コンペティション部門で「観客賞」を受賞しています。

 

 

そして、今回の映画『私をくいとめて』も、綿矢りさ さん原作の小説を映画化し、第33回東京国際映画祭「TOKYOプレミア2020」部門で「観客賞」を受賞しました。

(今年の東京国際映画祭はコロナ禍のため、海外からの審査員招へいもなく、従来の賞の審査・表彰は行われず、「TOKYOプレミア2020部門」の全32作品から、観客が投票する“観客賞”1作品のみ表彰されました。)

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

主演はのんさん。

”のん”という名前、僕にはまだまだ違和感があります。やっぱり、”能年玲奈”がしっくりくるなぁ・・。ご本人は、そう言われるのは嫌なのカモ。

 

何といっても、2013年のNHK朝ドラ『あまちゃん』で大ブレークして、その時の印象がいまだに残っています。

『あまちゃん』後は、映画『ホットロード』(14)、映画『海月姫』(14)に主演をしたのち、本当の理由はよくわかりませんが、事務所とのトラブルなどでほとんど活動停止状態となり、芸名も本名の『能年玲奈』から『のん』に改名しました。

映画の公式サイトのプロフィールには、『能年玲奈』時代の経歴は全く書かれていないのに、少し闇を感じますが・・・。

まあ、『のん』のプロフィールなので、それでいいのかなぁ・・。

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

『のん』に改名後は、アニメ映画『この世界の片隅に』(16)で、主人公「すず」の声を演じて、評判になりました。

最近では、雑誌やCMでよく見かけるようになりましたが、満を持して、今回6年ぶりに映画主演復帰です。

 

演じる黒田みつ子は、脳内の相談役「A」からアドバイスを受けながら生活する31歳独身女性。
実年齢は27歳、元々童顔でもっと若く見えるので、31歳には見えないのですが、役柄からはこういう31歳もいるなぁ、とも思えました。

 

『あまちゃん』では、コミカルなキャラクターの印象も強いですが、シリアスな演技も素晴らしいですし、何しろあの”透明感”が今でも健在でした。

でも、お酒を片手にやさぐれるシーンはリアルでしたし、料理をしているシーンでの表情を見ていると、ああ、それなりに歳をかさねてきたんだなぁ・・・と、少し感慨深かったデス。

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

一番良い時期に、活動を控える事になってしまい、今まで主演映画が2本だけ・・・本当にもったいなかったなぁ・・。

 

内容は、独身女性のアルアルや、不器用な恋を描くラブストーリーではあるのですが、脳内に存在する「A」の存在がこの映画の要。

Aはみつ子そのもので、いわゆる”自意識”なのでしょうが、その「A」との会話が、のんの一人芝居でもあり(Aと会話しているので、真の一人芝居ではありませんが)、それが非常に印象深かったデス。

 

「A」との会話では、自意識過剰で情緒不安定、表面上は穏やかでも、一筋縄ではいかない心の内も見えてきます。

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

特に、日帰り温泉旅行でのシーン。それまでの映画の雰囲気が一変する、彼女の独白は素晴らしかった。

そして、ラストのクライマックスのシーンで、映画のタイトル『私をくいとめて』の意味がわかるのですが、映画を見る前に勝手に想像していた事と、全然違っていました。ネタバレになりますので、これ以上は書きません^^

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

 

年下の営業マン 多田くん役は、林遣都さん。

最近よくテレビで観ます。今も、有村架純ちゃん主演のテレビドラマ『姉ちゃんの恋人』に出演しています。

映画『バッテリー』(07)の主演でデビュー。たくさんの映画やテレビドラマに出演されていますが、テレビドラマ『オッサンずラブ』(18)でブレイクした様に思います。

昨年秋~のNHK朝ドラ『スカーレット』にも出演されていました。

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

イケメンだけど、ちょっと頼りない感じの役柄が多いように思いますが、この多田くん役もそんな感じ。すごくイイ人で、良い味出していました。

 

みつ子の親友に、橋本愛さん。

橋本愛さんと言えば、『あまちゃん』で当時の能年玲奈さんと共演。

今回7年ぶりの共演でした。

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

久しぶりに再会する2人、映画の中と実際の2人の関係性が、ちょっと共通するような感じで、とてもナチュラルな演技でした。

 

橋本愛さんとのシーンは、イタリアのローマでのロケ。

東京のシーンとは打って変わって、映像がとても綺麗で、全然別の映画の様になっていました。

そして、橋本愛さん、美しいですねぇ。

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

『あまちゃん』繋がりだと、「”まめぶ“のあんべちゃん」の、片桐はいりさんも、仕事のできるキャリアウーマンの上司役で、出演していました(笑)

 

いつも観に行く映画を決めるのは、映画館での予告編を観て決める事が多いのですが、今回はたまたまネットのニュースで、のんが久しぶりに映画の主演で、大九明子監督の映画という事を知り、観に行く事を決めました。

大九明子監督の映画『勝手にふるえてろ』がとても印象深く、これまた『あまちゃん』に出演していた松岡茉優さんが主演で、彼女の演技が素晴らしかった。

その大九明子監督の映画に能年玲奈改めのんが主演したら、どんな演技を見せてくれるのか、とても楽しみに観に行きました。

 

©2020『私をくいとめて』製作委員会

 

同じようなテイストの映画でしたので、インパクトは『勝手にふるえてろ』の方が強かったように思いますが、のんさんの演技は期待通りでした。

のん さんの演技は素晴らしいし、画(え)的にも、”おひとりさま”を満喫するシーンなど色々あってこれも良く、のんファンは絶対観るべき映画でしょう(笑)。

 

追記1

劇中歌に、大瀧詠一の『君は天然色』が流れます。

なぜ、『君は天然色』なのか、よくわかりませんでしたが(原作にでてくるみたいです)、映画館に大音響で大瀧詠一さんの歌声が流れます。5.1chサラウンドのニューミックスだそうです。

 

追記2

エンドロールで、キャストの最後に”中村倫也”のクレジットを発見。

ん?中村倫也なんて出てたかなぁ、と疑問に思ってました。

ブログを書くのに調べていたら、「A」の声でした。う~ん、ぜいたくなキャストだ。とても良い声でしたよ。

 

おわり