白坂です、


 

M&Aとは、

会社の

 

【合併や買収】

 

のことです。

 

実際は、

会社の買収のことをM&Aと呼ぶことが多いです。

 

だから、

最も広い意味で言うならば、

 

 

株式投資もM&A

 

 

ということになります。

なぜなら、「相手の会社の株をどれだけ買うのか?」という割合だけの違いだから、です。

 

たとえば、

 

・相手の会社の株を「100株」「1,000株」、、、

   または、

   相手の会社の株を「5%」「10%」、、、買うならば、株式投資

 

・相手の会社の株を「51%」以上買うならば、M&A

 

 

やっていることは

相手の会社の株を買う、、、ということであり、「どれだけ買うのか?」で言葉が違っているだけ、ということになります。

 

以下は、

分かりやすく、相手の会社の株を100%買う「完全買収」のことを狭い意味でのM&Aとして説明を続けます。

 

相手の会社の株を100%買う「買い手企業」があるならば、

逆に、

自分の会社の株を100%売る「売り手企業」も存在しています。

 

この文章を書いている2022年時点で、

「買い手」と「売り手」の割合は、20対1です。

つまり、会社を買いたい企業が20倍も多いという

 

 

「M&A市場」は「超:売り手市場」

 

 

です。

 

買いたい企業が多いのは、

M&Aが最も速く簡単に、業績を上げられる手段だからです。

 

たとえば、

利益10億円の会社を買収して決算書を連結すれば、

一瞬で、利益が10億円、増えます。

 

仮に、

買い手企業の時価総額が利益の16倍だったとしたら、

利益10億円の増加は、時価総額160億円の増加に繋がります。

 

しかも、

時価総額の大幅増に繋がることが見えているM&Aであれば、

必ずしも、全額、自己資金で購入しなければならないわけでもありません。

 

・投資家からの新たな出資で資金調達して買収することも出来れば、

・銀行からの新たな借り入れによる資金調達で買収することも出来ます。

 

極論ですが、

・買収資金を全額、新たな借り入れで調達して、

・買収した企業の毎年の利益で返済したならば、

返済終了後、

 

 

新しい会社を、実質、無料で買うことが出来ています。

 

 

だから、買いたい。

株式公開をしている上場企業であれば、会社をとても買いたい。

これが、M&A市場で「買い手企業」が圧倒的に多い理由です。

 

一方、

 

売り手企業が少ないのは簡単です。

創業社長の立場になってみれば、すぐに分かります。

 

 

自分が今まで数十年間、頑張って育てて来た会社は、当然、売りたくない

 

 

特に、

従業員のことを考えたら売りたいとは思いにくい。

 

 

>「え!?

  社長は会社(私たち)を売るんですか??」

 

 

と、

まるで裏切り行為のようにも思われ兼ねない。

 

だから、

M&A市場は、売り手が極端に少ない。

 

にも関わらず、

会社が売りに出されるということであれば、余程のことです。

1番、多い理由は、

 

 

社長自身の高齢化

 

 

日本の社長の平均年齢は62歳。

 

平均が62歳ということは、62歳以上の社長がたくさん居るということです。

いくら会社を売りたくないとはいえ、社長自身が70歳、75歳、、、となれば、現実、会社の存続が危ぶまれます。

 

従業員の中に、社長が持っている株を全額買い取れるだけの余裕資金を持っている人が居れば会社を存続させることが出来ますが、実際、極めて稀です。

 

だから、

社長自身が高齢で、

会社の存続が危ぶまれている場合は

 

 

会社が売りに出されます

 

 

なお、

今回の最後で、

「悪いM&A」と「良いM&A」についても確認しておきます。

 

まず、

「悪いM&A」は、

ずばり、

 

「手当たり次第で買うM&A」です。

 

前述のように、

M&Aは、上場企業にとって最も楽に・簡単に業績や時価総額を上げられる手段です。しかも、超売り手市場。だから、いざ、ある企業が売りに出た、、、ということになると、ある意味、早い者勝ち、となりがち。

 

なので、

資金に余裕がある上場企業が、とりあえず「手当たり次第で買う」ということをやっている場合もあります。ただ、この場合、短期的にはともかく、長期的には、

 

 

まず上手くいかない

 

 

会社の売買というのは、

表面上は、株の売り買いですが、

実質は、会社で働いている従業員の売り買いです。

 

買った企業が、売った相手企業への【想い】が全くなかった場合、

相手企業の従業員の「やる気」が大幅にダウンしてしまい、

結果、相手企業の業績がガタ落ちしていきます。

 

しかも、

グループの会社数がどんどん増えていくと、買った企業の子会社の管理が大変になっていくので、経営効率が確実に落ちます。結果、当初の目論見どおりの業績向上や時価総額が実現しません。長期的には失敗するべくして失敗します。

 

このように、

資金に余裕があるからという理由で「手当たり次第で買う」は、悪いM&Aの典型です。

 

一方、

 

M&Aには、良いM&Aもあります。

理想的には、

 

 

【結婚のようなM&A】

 

 

です。

 

つまり、

・相思相愛で、互いが結婚を望んでおり、

・相乗効果によって子どもが生まれて、

・互いが共通の目標に向かって子どもを一緒に育てていく、、、

 

【結婚のようなM&A】は

理想と言われています。

 

まさに、

1+1<3、4、5、、、、

 

になっていくようなM&Aです。

 

結婚が、結婚そのものがゴールではなくスタートであるように、

M&Aも、M&Aそのものがゴールではなくスタート。

互いが協力しながら

 

 

「より事業を発展させていけるか?」

 

 

がポイントになっています。

 

と言うことで、

M&Aとは、

 

 

【会社の「合併や買収」】

 

 

のことであり、

より分かりやすく言うならば、

 

 

【会社と会社の結婚】

 

 

のことです。

 


 

今回は以上です。
本日も文章をお読みくださり感謝しています。
いつも本当にありがとうございます。

白坂慎太郎

参考書籍: