我が家の近くにあるMarché d'Aligre(アリーグル市場)は、月曜以外毎日開いている。

通り沿いに並ぶ屋外の屋台には、新鮮な野菜、果物、花などが、威勢のいい掛け声の飛び交う中溢れんばかり並んでいる。

屋内には、肉、魚、惣菜、チーズやワインなど、値段もリーズナブルで馴染みの売り手と客のやり取りも人間味溢れ、パリの中でも豊かな昔の雰囲気が十分に残っている素敵なマルシェだ。

パリに来た頃は、この秩序の薄い国でどう立ち向かい?どう並んだら?そしてどう頼んだら良いものか?

戸惑いながらワクワクしながら買い物したものだ。
 

 


パリ中に立つ市場は、殆どが週二回というのが通常。

それに比べてこのアリーグルは週6日開いているのも嬉しい。

加えて円形広場にたつ蚤の市が魅力的。

 

パリのほかの場所は、高級アンティーク市場の傾向が強くなっているが、そんな中ここは本当に「その日の朝まで使ってたの?」って鍋や食器類まで売っている。

値段もリーズナブルで、まだまだ掘り出し物が見つかるチャンスがある。

10ユーロで買った70年代のアクリルのラジオは、着けると中のピンクのネオン官が光ってお気に入りの一品。

帰宅して、スイッチを入れてみて初めて「音が鳴った~!」って喜ぶレベル。

そこは駆け引きの面白さなのだ。

今では、そのクールなルックスと中々いい音で楽しませてもらっている毎日だ。
 

 


汚いといえば汚いものを、持ち帰って掃除すると、新しい生命を宿った生き物みたいに復活!

この瞬間が最高だ!

日本の清潔な空間に慣れていると、そんな物を触るのも抵抗ある人も多いはず。

パン屋でお金を持ったおばさんが、同じ素手でバケットを掴んで渡してくれるのもビックリするけど、それがパリの日常。

道中に溢れるゴミや、罰金になっても相変わらず存在する犬の糞。

その横のテラスでカフェを楽しむ家族連れ。

 

 


その真逆で日本では、公共のホテルや駅のトイレですらも便器に「抗菌」とのシールが貼ってある。

あれは不思議で未だにそのカラクリ?は謎なのだが。。

日本旅行をしたフランスの友人達が口お揃えて言うことは、人の親切さと、どこもかしこも清潔な我が国のこと。

「街中にゴミ箱が一つもないのに、あの綺麗さは驚異!」

「電車の床もピカピカで座れるくらい」なんて。。

人の慣れは恐ろしく、今ではそんな友人は、

「昨日も考えられないくらい汚い事あったんだけど、聞いてよ!」

なんてパリの事を言い出している。