今日も、とても貴重なお仕事をさせていただきました

視覚障害者の皆さんのための
映画の音声ガイドです

 


「明日をへぐる」というドキュメンタリー映画
 
 
 
メガホンを取ったのは
キネマ旬報のドキュメンタリー部門で受賞経験のある今井 友樹監督
 


貴重な和紙の原料となる「楮(こうぞ)」を昔ながらに栽培している山あいの農家の高齢者の皆さんに、長期間にわたって密着した作品です

自分たちが忘れていた日本の原風景がまだ残っていると言うことがわかる、とても心温まる癒されるドキュメンタリーであると同時に、失われつつある伝統技術について考えさせられる作品でもありました

実は音声ガイドは初めての経験❗️で
大変難しかったです

これまで音声ガイドを聞いていて
「ちょっと機械的で冷たいな」と言う印象を持っていたんです

ですから始める前に、
「すべて、ですます調で温かくやりたい」と担当の方にお願いしました

ところが、
視覚障害者のアドバイザーの方から、
「音声ガイドは、ですます調は好まれない」と言うご意見いただきまして、諦めました

さらに、やりながら感情が盛り上がってくると

担当ディレクターから何度も
「もっとあっさりと、言葉をそんなに立てなくていいです」
との指示が飛んできました

本編のナレーションは
女優の原田美枝子さん
とても温かな語りでした
 
ですから
音声ガイドの私が感情込めて頑張ってしまうと、
原田さんのナレーションの邪魔になってしまうんですね

私の仕事はあくまでもガイド
 
やりながら、そのことに気づかされました

しかし今回、わ音声ガイドの専門の方ではなく、
私にお声をかけて頂けたと言う事は、やはり意味があると思いましたので、
少しはいつもの音声ガイドとは違うかな?
と言うものになると良いと思いやらせて頂きました

9月に東京の「ポレポレ東中野」と言う映画館などで公開予定です
 
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