ようやく司法研修所の事前課題も終わり、いよいよ明日から司法修習がはじまります。そこで、ブログを引っ越すことにしました。このブログは司法試験受験生の日記という位置づけだったので、やっぱり分けたほうがよいかと考えたからです。

引越し先は

「Neeeのブログ」

です。ニックネームを変えたのと、奥さんの意見を反映して、ピグはもうちょっと実物に似ている(ということです)ものにしました。

始めてまだ5ヶ月ちょっと。あまり大したことは書けていませんが、いつもご訪問下さるみなさま、本当にありがとうございます。司法修習、がんばります!それでは、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

先日、地検でガイダンスがありました。大部屋で約80人の修習生が一人90秒ずつ自己紹介したため、当然、たっぷり1時間半以上かかりました。時間超過すると「チ~ン」と鐘が鳴り、みんな大笑いでしたニコニコ

個性的な自己紹介が多くて「みんな自己アピールが上手だなあ」と感心。その類がまったく下手な私はわれながら地味な紹介で、なんだか出遅れ感が・・・。

修習中は法曹三者の中で検察だけが大部屋に全員集合して修習するそうで、検察がよく「体育系の職場」と言われるのも、そんな団体行動重視の雰囲気にあるのかもしれません。

ガイダンス後の懇親会で、同じテーブルになった検事の方のお話で、なるほどと思うものがありました。お話の趣旨は、

「弁護人の中には、被疑者に対して一様に『黙秘しろ、調書には署名・押印するな』と指示しておいて、後で『被告人に有利な証拠があるはずだ』と証拠開示を迫る先生がいるが、それは自分は方針としてどうかと思う。なぜなら、黙秘されてしまうと被疑者・被告人に有利な証拠の存在を捜査機関が知ることができず、そうした証拠をそもそも収集していないので、後で「開示せよ」と言われてもできない。弁護側も、話すべきことは話して、捜査機関をうまく使って証拠収集する、くらいのつもりでなければ」

というものでした。
こういう問題はいろんな考え方があると思うので私などはまだ何も言えませんが、将来刑事弁護も一生懸命やりたいと考えている私にとっては、修習は検察官の刑事弁護に関する意見を知ることができる非常に貴重なチャンスなんだ、ということを実感した日でした。
裁判員「良い経験」97% 分かりやすさ、検察に軍配(2009/11/17 共同ニュース)

「裁判員、終わってみれば「良い経験」―。9月末までに判決が言い渡された裁判員裁判14件の裁判員経験者らを対象に実施した全国11地裁のアンケートで、こんな受け止め方をしている人の割合が97・5%に上ったことが17日、分かった。

回答した裁判員経験者は79人。参加前は「あまりやりたくなかった」「やりたくなかった」が合わせて半数以上を占めたが、参加後は「非常に良い経験」(64・6%)「良い経験」(32・9%)と逆転。始まったばかりで対象人数も少ないとはいえ、滑り出しは順調といえそうだ。・・・」

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私は少なくとも現在のところ、裁判員制度に対しては賛成する者です。ですので、これは嬉しいニュースでした。でもこれは、予想できたことではあります。なぜなら、裁判員制度と同様に有権者からの抽選によって6ヶ月の任期を課す検察審査会について、既に

「東京第一、東京第二、八王子の三つの検察審査会が審査員にアンケートをした結果では、選ばれた段階では「あまり気乗りがしなかった」「迷惑に感じた」という人が合わせて6割ほどいたのに、任期終了時には「非常に良かった」「良かった」という人が9割を超えた。 」(2008年01月19日 asahi.com

という調査結果があるからです。
裁判員制度反対派の大きな論拠のひとつである、「国民は誰もそんなものを望んでいない」という主張は、裁判員制度についての経験と知識が国民の間にある程度蓄積されてから、改めて検証する必要があると思います。