『えほん 般若心経』文・絵 前田まゆみ

 春秋社



般若心経,とても短いお経。

多くの方が心の支えにしてみえる印象があった。

私が参加させていただいている満月時に催される坐禅の会のはじまりにも唱えられている。

その意味を深く知りたいと思っていた。


馴染みの子どもの本専門店 メリーゴーランドで『えほん般若心経』の背表紙が目に飛び込んできた。


早速,手に取り,読んでみる。


むかし、観音さまと呼ばれたかたは

すべてのひとを苦しみからすくいたいとおもっていました。

 で始まる。

あることと、ないこと。その境。

ないということ。

すべての苦しみを手ばなせると。


全部がわかるわけでないけれど、それでも

何かに包まれて安らぐ気持ちになった。

全てはひとつで繋がっていて,時に形を変え、見るものによってそれは違う。あるもないも。


敬愛する坐禅の先生もこの絵本いいですねと手元に置かれた。


私のようにわかりたいと、もがいている人にいいのではないかと思っていたが、先生もそう思われたのならと、ますます愛着が増す。


作者は、般若心経を写経をする88歳のお母様が,その意味を知りたいとおっしゃったので、お母様が認知機能も少しおぼつかなくなられていたので

わかりやすく、いろんな文献を紐解き、手作り絵本にされた。その絵もやさしいこと。


少し心がガサついて,わからなくなってしまっている今、開いたらほっとした。