理論には、いくつかの型がある。

 

 


現在、経済学の最大勢力は資本主義であることに間違いはないだろうが、一口に資本主義と言っても三つの異なる型が存在する。一つは、最も初期の資本主義であり、経済学の祖であるアダム・スミスの構築した自由主義がある。もう一つはこのアダム・スミスの理論に意を唱え、経済学の巨人の異名をとるジョンメイナード・ケインズの修正資本主義。最後の一つはサッチャリズムやレーガノミックスに多大なる影響を与えたミハエル・フリードマン等の新自由主義であろう。


資本主義に対極をなす理論といえば、社会主義経済学をおいて他にないであろうが、この社会主義にも二つの社会主義が存在する。一つは空想的社会主義と呼ばれるもので、主にサンシモン、フーリエ、オーウェン等が主張した。これに対してかの有名なカール・マルクスやフリードリヒ・エンゲルスの唱えた科学的社会主義がある。


ならば、刑法学の罪刑法定主義にも同じように、「もう一つの罪刑法定主義」が存在しても何ら不思議はないのではないか?
私は、その新たなる罪刑法定主義は以前投稿させて頂いた「新たなる判例研究の必要性」で述べたような科学的な刑罰から生まれ出るのではないかと思うのである。




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