長男・長女はストレスに弱いって知っていますか

 僕の小学校時代の知人に、長男で引きこもりの人がいます。小学生の頃は遠い親戚(曾祖母の繋がり)だから、という理由で時々家に行ってご飯を戴いたりもしました。一緒に遊んだりそこそこ仲が良かったようにも感じます。小学校高学年で父の仕事の関係で僕が転校することになり、その後は自然と会わなくなりました。そんな彼が中学校の頃から引きこもりとなり、今も家から殆ど出ることなく生活していると聞きます。
 
 さて、表題に戻りますが、長男・長女は他の弟妹に比べてストレスに弱いそうです。

 理由は、生育歴にあります。初めての子供は可愛く、おじいちゃんおばあちゃんにとっても同じ事。最も多い場合は6人もの大人がよってたかって「かわいいかわいい」と世話を焼きます。愛情を一身に受けて育つため、控えめでおっとりとした性格に育つのです。しかも、親が自分のそばにいることが当然であるため、いつも誰かといたいという「親和欲求」が強くなると同時にストレスに弱くなってしまうからだそうです。
 
 知人の話に戻りますが、彼の弟は家の跡をつぎ立派に仕事をしていて、我が家に来たことがあります。弟さん(次男と三男がいて、家に来たのは末っ子である三男)は自分の意見をしっかりと持っていて、末っ子にありがちな依存傾向までは分かりませんでしたが自己肯定感のある立派な大人に成長しているように見受けました。

 彼が今どんな生活をしているのか風の便りでしか分かりませんが、あの頃のようにいつか笑顔で会える日が来ればと思う今日この頃です。

参考文献:渋谷昌三.(2021).新版必ず誰かに話したくなる心理学99題.東京.宝島