「処分の牛、鳴き声つらい」 | 真のアーティストになり時代のカリスマになる方法

「処分の牛、鳴き声つらい」

こんにちは、島田です。

宮崎での口蹄疫問題、すごいことに
なってますね。

24時間、牛を燃やす火が消えない

とか、すごいことになっているみたいです。

・・・

今日は、牛の命にもふれつつ

思いやりとは何か
愛とは何か

というテーマで書いてきたこの日記の
最終回です。

では、まずは簡単なおさらいですが。

ブーバーの理論で、

“相手との関係性は相手が決める”

ということやローゼンツヴァイクも

“愛する側も、愛される側に依存している”

と言ってましたね。

要するに、こちらからはどうすることも
できない、関係性をつくるのは相手による
というものでした。

他人をコントロールできない

というのは、当たり前のことではあるのですが、

こいつはとんでもないやつだな!
なんとかしてやりたい!

と思う場合どうしたらいいかを
考えてみましょう。

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嫌な奴を改心させる方法

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ニュートンやライプニッツも探求したと
言われるユダヤ人の教えに

「カバラの知恵」

というものがあります。

それによれば、以下の3ステップで
相手を改心させられる、とか。

1:相手の「罪」「悪」などを感じる
2:自分の中にあるその要素を分析する
3:自分の中にあるその要素を改める


これで相手も変わる、らしいです...

この3ステップの背景に流れる
ロジックとしては相手に態度で示して

Aさんの中にできたBさん像

というものを見て気づいてもらう
ということです。

例えば、相手の食事のマナーが悪いな、
と感じたら自分の中にそのような要素が
ないかを見つけ、改めてその姿を相手に
みせるということですね。

そのような姿をみて、はじめて自分の
マナーの悪さに気づき改める、という
話です。

こうしなさい!
あれしなさい!


と言ったところで本質は改善されない
という話です。

相手はコントロールできない

ということは重要なことですよね。

自分の態度で示すしかないという教えでした。

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16万頭の家畜の命

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宮崎県での口蹄疫騒ぎを今回の流れで
考えてみましょう。

4月20日に最初の3頭が感染してから、
今日までに16万頭以上が処分されている
という事実...

24時間火は消えず、においや鳴き声がつらい
といった声もあります。

口蹄疫は家畜伝染病で一番伝染力があると
言われているものですよね。

もっと手前で防げたけど、国の怠慢だという声
もあります。

10年前の森内閣の時は、100億円の予算を
組んで700頭で被害をおさえ、国際的にも
評価が高いです。

なぜなら、台湾では500万頭の被害が出た
ケースがありますし、イギリスからフランスまで
空気感染した事例もあるためです。

今回、発生した時に、赤松大臣は外遊ということで
宮崎ではなく海外へ言ってました。

副大臣もそうでしたよね。

外国からしたら

おいおい、日本なにやってんだよ...

と思われても仕方のない対応でした。

赤松農水大臣は、

「遅いと言われるのは心外だ!」
「お金だせばいいんでしょ!」


的な発言をしている。

牛をモノとしてみている
「我 - ソレ」人間の典型です。

挙句の果てに、民主党は宮崎に行って
東国原知事に、

次の選挙、お願いします

的なことを言っている...

それよりも、

口蹄疫問題を先に解決しようよ

って言う時にです。

・・・

確かに、政府の対応はあんまりだけども
僕たちにできることは国を批判することでしょうか?

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「我 - ソレ」VS 「我 - 汝」

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時の政府は国民を反映している

とよく言われますよね。

ブッシュが大統領の時は、アメリカ国民も
ノリノリで、オバマになるとやんわりに
なったり...

そんなことがよく言われています。

つまり、民主党も僕たちの鏡とも言える
ということです。

民主党をすぐに批判することはできるけども

“自分の中にそのような要素がないかを考える”

ことが大切ですよね。

「カバラの知恵」

ではないですが、自分を改めて改善していく
ということです。

現代日本の現状を考える時にブーバーの
こんな言葉があります。

「指導者を持たない民族は不幸である。
しかし、教育してくれない指導者を
持った民族はその3倍不幸である。
なぜなら、そんな指導者とともに到達する先は、
魂が真に求めているものとは違う、単なるその
カリチュア(戯画)でしかないからだ。」


自分たちにも問題があるんじゃないか
という意識を持つことが大事ですよね。

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思いやりが生まれるところ

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ここまでの話のまとめとして、「思いやり」
というのは以下の3つから生まれると
考えられます。

1:「我 - 汝」を築く努力
2:「我 - 汝」の対話を継続する努力
3:「いま、ここ」という現実に生きること


命のないものの扱いをみて、本性をみる

といったヨーロッパ貴族の考えがあります。

僕はCDや本や服などなかなか捨てられない
性格で困っていた時期もあるのですが、
最近はそれでいいと思っています。

読まない本でも手元において置きたいという
気持ちを大切にしたいな、と。

この表紙が好き、こんな思いで買った

などと思いをはせて、本やレコードとも
コミュニケーションをとっていこう
と思う今日この頃です。

ただのインクと紙と考えてしまうのは、
寂しいですしね。

と、同時に自分が興味のない人に対して
そのような扱いをしていないか、
を考えたりしています。

内面は外面にでる

とはよく言ったもので、命のないものの
扱いこそ大事だな、とよく思います。

ちなみに3番目にある「いま、ここ」という
現実を生きることの大切さをブーバーは
ある経験をきっかけに知ったと言われています。

ブーバーはかつて神秘主義だったそうです。

神様との対話を終えて、現実に戻ってきた時に、
ある一人の若者から相談されました。

その時は、全力でアドバイスをしたのですが、
若者は次の日、戦争にいってそのまま死んで
しまいます。

それは自分がふわふわしていたからと
責任を感じ、現実を生きるようになったそうです。

自分がもっと魅力的な姿をみせていれば、
死なずにすんだとブーバーは思ったみたいですね。

今、日本でも10代の死因の2位が自殺と
言われています。

大人として、子供たちに

“こんな人になりたい”

とみせられてないんじゃないか、と強く思います。

生きていくことの楽しさ、魅力を伝えていけたら
と、考え行動していこうと感じますね。

「思いやり」をもって相手と接し、
その姿をみせていくことが今の自分にできること
だと思っています。

では、最後に前回登場したマザー・テレサの言葉で
終わりにしたいと思います。

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人は不合理、非論理、利己的です。

気にすることなく、人を愛しなさい。

あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと
言われるでしょう。

気にすることなく、善を行いなさい。

目的を達成するとき、邪魔立てする人に出会うでしょう。

気にすることなく、やり遂げなさい。

良い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう。

気にすることなく、し続けなさい。

あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう。

気にすることなく正直で、誠実であり続けなさい。

あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう。

気にすることなく、作り続けなさい。

助けた助手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。

気にすることなく、助け続けなさい。

あなたの中の最良のものを、世に与えなさい。

けり返されるかもしれません。

でも気にすることなく、最良のものを与え続けなさい。


マザーテレサ