中学校の時の体育祭。
 
 
今ではもうないのかも知れないけれど、オクラホマミキサーの曲に合わせて男女が手を繋いでダンスする時間があった。
 
 
男女で二重の輪を作る。
 
 
男子は外側、女子は内側、ペアになり手を繋いで踊る。
 
 
何小節か踊ると、それぞれ逆周りに次の人に変わってまた踊る。
 
 
好きな子と、もうすぐ手を繋げる、とワクワクしながら、踊っていたのを思い出す。
 
 
 
男子に嫌われている女の子がいた。
 
男子は全員手を繋がない
 
そんな光景を目の当たりにした僕は、とても悲しくなった。

 

 

 

その子自身も、どうせ全員私のこと嫌いなんでしょ、と言わんばかりに自分から手を繋がないようにしていた。

 

あの女の子は、どんなことを考えながら、あの時間を過ごしていたのだろう。
 
 
 
 
その時、僕はというと
 
 
 
 
何回かの予行練習、本番、全て、手を繋ごうとしないその子の手を捕まえるように握って、笑いかけ踊っていた
 
 
 
思春期な年頃、今思えば恥ずかしがっても、良さそうなのに、不思議とそんな気持ちはなかった。
 
どちらかと言うと、心の中のモヤモヤした気持ちが晴れ、清々しい気持ちだった気がする。
 
 
 
もし自分の子供が、いつか何気なくその時の僕のような話をしてくれたら、テストで100点取った時の100倍褒めてやりたいと思う。
 
 
そんな子になってくれるような育児とは何か、考えながら日々子育てをしている。