むかしむかし、
前の職場の女性の先輩。
とても熱心で頼りがいのある人でした。

その人が買い込んでいたある海外ドラマのDVD。
なかなかいかがわしいタイトルで、
どうして彼女ともあろう人が
あんな破廉恥っぽい作品を見るのだろうと残念に思っていました。
密かに軽蔑。

その先輩が辞めてしまった数年後。
深夜に偶然そのドラマの再放送を見てしまいました。
他人からの誤解を乗り越えるというエピソードで、うかつにも感動してしまった僕は他のエピソードをレンタルして見始めました。
女子のバイブル、なんて言われた作品だったので誰にも内緒。
最終回にもおいおい泣かされましたが、
一番は出産をめぐるエピソード。
生まれて初めて母親に感謝しました。

そして、あの先輩に心からお詫びをしたいと思ったものです。
その時には自分が軽蔑されてたりして(--;)

それよりず~と以前、、、
若かりし頃のバイト先。
ある歌手の大ファンだった女性の先輩がいたのです。
僕より確か三つくらい年上でしたが、
好きなのは父親世代の歌手でした。
やたらと「癒し」なんて言葉が使われるようになった頃で
「そんなの好きな歌聞くのが一番よ、何たって◯◯さんよ」と言っていました。
当時は会場でグッズを買うのも争奪戦で命がけだったとか。

随分渋い趣味ですな~

あんたには言われたくない

なんてやり取りを日に十回はしてたでしょうか。
向こうは僕が八重子さんを好きなことの方がよっぽど不思議だったらしいです。
(そりゃそうだろう)

それから十二年以上も経った頃、
この先輩とはお会いすることもありません。
僕はその歌手の方の座長公演を観に行きました。
でもお目当ては共演の大スターさん。
過去に同じ劇場で三度座長公演を見ていました。

ああ、もう主役じゃないのか。
脇だなんて、それも歌手芝居だなんて。
だいたいこの作品の主役違うじゃん。
この歌手そんなに若い役やりたいのかね~。
そもそも芝居出来んの?

と、
今思えばなんて罰当たりなことを考えながら見に行ったのでしょう。
あの時の自分絞首刑です滝汗

運命は恐ろしい。

その公演の主役が花道から登場したとき。
あの時の衝撃をなんて言えばいいのでしょう。

あの一瞬に、
頭の中を駆け巡った思い……。

え?ヤバい。格好いい。
見たかったのはこの人。
何で今まで見に来なかったんだろう。
次のチケット取れるだろうか。
あ~また出費が……。


そしてあの先輩に心からお詫びをしなければと……(´▽`;)ゞ

ええ、そう、これです。


帰る時には
舟木先生花火
とお呼びしていましたデレデレ

先生は変ですな(笑)