昨日、ハウスの天井に切れ目が見つかりました滝汗
慌てて補修しましたが、明日にかけてけっこうな雨だとか。
あーお金ケチって張り替えないからえー?
ど~なるんだか。

さ、もう出来ることは得意技の現実逃避しかありませんニヤリ

某オークションで台本を手に入れました。
思い切り予算オーバーしました笑い泣き

東宝公演の台本ではないのですが、
山田五十鈴さん主演で
芸術座で昭和49年に一度だけ上演された作品です。
今回入手できた台本は別の団体で公演された時のものなのですが、脚色も小幡先生ですし、
山田五十鈴さんの評伝の中の劇評に同じ場面の記述がありますので、ほぼ異同のないものと思われます。(そうあってほしい)

なんと言ってもこの作品、
一度しか上演されていないのに
五十鈴十種という山田さんの代表作の一つに数えられているのですびっくり
ファンからの投票で十種は選ばれたとのことですが、山田五十鈴さんはこの「菊枕」が選に入って驚いたそうです。

杉田久女という
才能がありながらも破滅していく
実在の女流俳人をモデルにしていて、
「近松心中物語」で有名な秋本松代も
彼女を題材に「山ほととぎす欲しいまま」という作品を書いています。

最後、主人公は精神を病んでしまいます。
商業演劇としては異質とも言える作品ですが、五十鈴十種に入りながら再演もされなかった幻の公演ですので、せめて脚本だけでも読んでみたいと、永の年月願って参りました。

それが、まあ、
ひどい散財と引き換えに
叶ったので、あります笑い泣き

ほんとにこの笑い泣き
こういう顔になりました(笑)

一読して、
やはりさすが小幡先生。

主人公は夫を見限って、俳句に、またその世界の首領(高浜虚子)にのめり込んで行きますが、
最後の狂いの世界では夫と娘への愛情を見せています。

秋本作品では、ラストシーンで主人公が座敷に閉じ込められ、夫が部屋に釘を打ち込んでいますが、
こちらの作品では病院で、主人公から夫が菊枕を贈られ号泣して終わります。

菊枕とは、その名の通り菊の花を枕に仕込むのですが、中国の故事にならい長寿を祈るものとして、主人公が俳界の大ボスに贈ったのです。しかしこれが周囲から顰蹙を買ってしまい、大ボスからも疎まれる結果となり、最後は破門されてしまうのです。

ちなみにラストシーン、夫に贈られた菊枕は中身が菊ではなく朝顔。
本当に辛い終幕です。

原作は松本清張の短編ですが、
作中に久女の句は紹介されていません。

秋本松代の山ほととぎす~は実際の

谺して 山ほととぎす 欲しいまま

という句からタイトルが取られています。

この台本では詠まれる句の部分は傍線で、
どんな句が登場したのか謎です。
オリジナルを作ったのでしょうか?

この時、山田五十鈴さんと共演されているのは宝塚の、春日野八千代さん。
ベルさんと白薔薇のプリンスが繰り広げた松本清張笑い泣き
何か凄いことになってたでしょうね。
あー見たかった!