被災された方たちの事を思うと胸が痛みます。地域差があるようですが、今も十分な物資が届いていない地域も多々あるようです。まして乳児や小さいお子さんがいる方、妊婦さんもいらっしゃるわけです。本当にどんなに辛く不安な思いをされているのかと思うと、私たち助産師もいてもたってもいられません。現状で私たちに出来ることは、物資の援助や募金、そして被災された方たちに少しでも早く物資が届くこと、連絡が取れない方の安否が確認されること、そしてなにより心の安寧が少しでも保たれること等を祈るしかありません。
東京でもとうとう水の問題が浮上してきました。現在妊娠されている方や乳児のいらっしゃる親御さんたちは心配も大きいことでしょう。でもこんな時こそ、色んな情報に振り回されず、冷静に判断して行動していただきたいと思います。妊婦さんにとって何よりも望ましくないのは心配のしすぎです。乳児をお持ちのお母さんも同じです。母乳は精神的なストレスで分泌が低下してしまいます。
テレビにくぎ付けにならず、「ゆったりとした気持ちで過ごす」事を意識するようにして下さい。そしてまだまだ冷え込むことがあります。急に冷えた日の翌日は乳腺炎の外来受診が多くなります。身体を冷やさないよう、くれぐれも気を付けてください。身体の冷えは不安も強くしてしまいますからね。
でも日本人の素晴らしい面もたくさん見えてきています。外国の方たちからは、日本人の秩序の良さや協力的、献身的なところは、「信じられない!」「ミラクル!」と思われているようです。
あの震災の日に帰宅難民になった方たちに、さまざまな形で援助をされた方たち、被災地では何もかも無くし途方に暮れているお年寄りに「僕たちが元の日本に戻すから!」と声をかける10代の少年、パニックを起こしかけている人を「大丈夫ですよ。」と声をかけ、手を貸す中学生、少しでも役に立てればと、自営のお店の燃料や食糧を提供する方たち、自分の買いたかったものを我慢して、募金箱にお小遣いを入れる子供たち・・・。
とても上げきれないほど、たくさんの方たちの心使いを耳にします。こんなにも日本人って温かい気持ちを持っている人がいたんだ、と思うと、なんだか元気をもらえます。
こんに温かい心を持った人たちがたくさんいる・・・とても誇りに思います。そしてこんな力強い日本人の心を、しっかりと未来にも残していきたい!と思います。