【伝説の彼方へ・北陸本線を駆け抜けた名列車たち~寝台急行きたぐに(1)】


皆さん、こんにちは。


【2024年03月16日】、北陸新幹線が金沢より敦賀まで延伸開業する事になり、北陸本線の金沢~敦賀間が廃止になり、第三セクターに経営移行する事になりました。


かつては、【特急街道】と呼ばれた北陸本線。


今回は、伝説の彼方へと消えた、北陸本線を駆け抜けた名列車たちを振り返ってみたいと思います。


⭐️寝台急行【きたぐに】


(客車時代)


















        




 








【急行きたぐに~北陸トンネル列車火災事故】(1972年11月07日)





下り・急行【きたぐに】が北陸トンネルに入り、トンネル内で脱線。食堂車は石炭コンロを使用していたが、脱線により、食堂車から火災が発生。

北陸トンネルは、敦賀側が低く、金沢側が高い構造となっており、トンネル火災が起きた時、トンネル内は、登り窯のような状態になってしまいました。

30人もの尊い命が奪われてしまいました。

この【北陸トンネル列車火災事故】を教訓に、青函トンネルなどには、防火設備や避難路の設備が作られる事になりました。











              出火元の食堂車





                北陸トンネル

それまで、特急列車を始め、急行列車に至るも、長距離優等列車には、当たり前のように【食堂車】が連結され、【食堂車】が連結されている事が、優等列車の証しでもあり、ステイタスでありました。

しかしながら、

この【北陸トンネル列車火災事故】がキッカケになり、

急行列車から食堂車が連結されなくなり、

残った食堂車は、東海道・山陽新幹線の【ひかり号】と東京発の九州行き寝台特急の【さくら】、【みずほ】、【あさかぜ】、【富士】、【はやぶさ】、そして、山陰に向かう寝台特急【出雲】、上野から東北・北陸に向かう昼行特急、大阪から北陸・東北に向かう昼行特急、北海道内の昼行特急などの一部にしか、食堂車は連結されないようになりました。

やがて、新幹線から食堂車が無くなると、

九州行き寝台特急からも食堂車が無くなり、

上野から札幌に向かう寝台特急【北斗星】、【カシオペア】。

大阪から札幌に向かう寝台特急【トワイライトエクスプレス】。

の3列車にのみ、食堂車が連結される事になりました。

そして、この寝台特急【北斗星】、【カシオペア】、【トワイライトエクスプレス】の3列車の廃止に伴ない、食堂車を連結する定期列車は無くなりました。

1つの鉄道旅の文化であった【食堂車】が消滅してしまいました。


(続く)