死の針が降る街

死の針が降る街

「石綿は死の時限爆弾」
本ブログを20年後の自分に捧ぐ。

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環境省から待ちに待ったメールが届いた。

 

「発注者側の当初の情報について、発注者側担当者が本年度替わられ、

調査結果の内容を熟知しておりませんでしたので、

吹き付け材以外の浴室や台所、和室、玄関、トイレ等成形板

アスベストの含有は不明)において

アスベストの含有が疑われるものの、

試料の採取・分析を省略した建材(「みなし建材」という。)については、

十分な湿潤化を行い、解体する旨調査結果に記載されていることの指摘も含め、

発注者側担当者に注意を促しております」

 

台所、和室、玄関、トイレの天井には飛散性の

電着ケイソーが含まれている可能性が極めて高い。

既にT海財務局がそのデータを示して対策を講じているにもかかわらず

なぜ、発注元のK東財務局はそれを放置しているのだ!

 

しかも十分な湿潤化どころか解体現場は野晒しに近い。

 

もしこのようなことが全国各地で行われているのであれば

 

 

日本は既に  死んでいる。

会社から帰って驚愕した。
自宅のすぐ傍に、解体されたものが無造作に積まれていた。
 

 

 

養生シートなどは

なにもない


これでは飛散し放題ではないか。

 

あまりに近隣住民を馬鹿にしている。

 

爆音で目が覚めた。
咄嗟に枕許に置いてあった防塵マスクをつける。
時刻は早朝。バリバリ、ガシャガシャと何かを取り崩す音。
とても寝てなどいられない。
これがあと半年も続くのだろうか。

 

予定の時刻より少し早いが飛び起き、着の身着のまま家を飛び出す。
本来ならば屋内退避がベストだ。
だが換気口からはいってくる有害物質を取り除くことは住宅そのものを
隔離しない限り、不可能に近い。
ひとたび換気をとめれば、今住んでいる住宅は黴まみれだ。

 

マスクの使用限度時間は16時間。
玄関では付近の住民とおぼしき女性が、近くで幼児を遊ばせながら
ノーマスクで井戸端会議をしていた。

 

横を通り過ぎようとしたその瞬間である。

 

それまで大人しくしていた一人の幼児が、今、まさに行われている
解体現場の方へ無邪気に駆け出した。止める間もない。

 

視線の先では古びた自転車置き場が解体されていた。
その横では住人が干したと思われる色とりどりの洗濯物が、
埃にまみれながら踊っている。

 

現在、解体されているものひとつひとつにアスベストが含まれていないか。
国や市や発注元や事業者は本当に確認したのだろうか。

 

向かいの住宅は丸腰でアスベストに挑んでいる。

 

 

 

明日から解体作業に突入するため、洗濯後、最後の外干しを実行した。

次に洗濯物を外を干す日は何年後になるだろう。

今日ほど己が無力だと、情けないと、そう思ったことは、ない。

 

さようなら 美しかった貫井北町公務員住宅の桜

 

 

 

さようなら 賑わっていたひょうたん公園

 

 

何が みどりが萌える 子どもが育つ きずなを結ぶ 市なのだろう

 

みどりも 子どもも きずなも 綺麗な空気も

明日、全てが失われる。

東京都から質問状の回答が届いた。
早い。しかも的確な内容だ。

 

1 アスベストの使用箇所及び除去するアスベストの分類について
「K市及び財務省関東財務局へお問い合わせの件について確認しました。
両行政機関の情報では、今回の該当箇所は管理人事務室の天井板であり、
分類はレベル3の成形板に該当するとのことです。
なお、アスベストの種類は、クリソタイル(白石綿)です」

 

→実に解りやすい回答だ。だがここで幾つか疑問が残る。
通常、古い宿舎には以下の石綿を使用するケースが多いからだ。

 

「吹付け石綿(飛散性)」電着ケイソー
使用箇所:部屋の天井、玄関、廊下、台所、居間、和室、トイレ、洗面所等

 

「アスベスト含有建材(非飛散性)」
石綿セメント板 (浴室の天井、壁の一部、バルコニー等)
小波石綿スレート板(自転車置き場の屋根等)
石綿セメントフレキシブル板(自転車置き場の壁等)

 

建物の外観、内観をざっと確認したが、どう考えても「レベル3」の見積もりは甘くないか。
念のため、本当に「飛散性のもの」(レベル1)が含まれていないかどうか、再調査をお願いした。

 
2 届出等の必要性について
「現在、大防法においては、成形板は特定建築材料から除外されており、

届出の対象ではございません。
一方、K市では『K市アスベスト飛散防止条例』により届出の義務を定め、

本件解体工事においても届出が済んでおります」

 

そうきたか。
確かに指摘通り、成形板は届出の対象ではない。
以前、労基署で勤務していた際も、やけに「レベル3」(届出不要)の見積もりが

多いと感じていたが、そんなカラクリで「レベル3」にしていたのか。

 
3 解体工事の立会及び健康被害の所在について
「本件は、K市の所管事案であり、Kの条例に沿って行うことになりますので、
K市に御確認いただきますようお願いいたします」

 

やられた!
「レベル3」にしてしまえば、都道府県宛の届出は不要だ。
隔離養生や前室の設置なども不要で、作業員の保護具もより簡易的なものとなる。
こんな形で責任を押し付けられたK市であるが、本当に大丈夫なのだろうか。

 
最後に黙って死んでくれ「今後ともアスベスト対策に御協力ください」と
結ばれていた東京都からのメール。

 

もはやこれまで。逃げるしかない。